静岡産業大戦に先発出場した高野 [写真]=金子拓弥
地元・大和での開催となった平成28年度 第65回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)2回戦。学生最後の大会の初戦で、日本体育大学のDF高野遼(来季横浜F・マリノス加入内定)はケガを抱えながらも強行出場した。
神奈川県大和市出身の高野にとって、「大和スポーツセンター競技場」での開催となった10日の静岡産業大学戦は“地元凱旋”。本来ならば地元の友人を試合に招く予定だった。ところが、2週間前の練習中に足首を負傷。「歩くのもやっとで、全然ボールを蹴れない」状態から急ピッチで調整を続けて2日前に全体練習に合流し、痛み止めの薬を服用して何とか先発出場を果たした。しかし、「少し無理をし過ぎました(苦笑)。治りかけてきてはいたんですけど、やっぱり足が気になってしまい、全然試合に集中できなくてダメダメでした」と、本来の出来とはほど遠く、61分に自ら足の違和感を訴えて途中交代した。
それでもチームは2-0で勝利し、準々決勝へと駒を進めた。次の相手は前回大会王者の関西学院大学。相手は右サイドに来季アルビレックス新潟加入内定のMF森俊介を擁し、高野とのJ内定選手同士によるサイドでの攻防が試合のカギを握る。日体大と同会場で行われた関西学院大の初戦を見た高野は、4得点に絡んだ森のプレーに警戒した。
「やっぱりパワフルな選手だなと思いますけど、スピードでは負けるつもりはないので、そこはバチバチと真っ向勝負したい。ただ、今の(ケガの)状態ではまずいので、先生と相談しながら、とにかくコンディションを整えたい」
「楽しみ」と待ち望む“スピードスター対決”に挑むべく、まずはコンディションを整えて万全を期す。
取材・文=平柳麻衣
By 平柳麻衣