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丹羽詩温が決勝弾…明治大が青山学院大との激戦を制し、2年連続の総理大臣杯出場権獲得

2016.06.28

終了間際に決勝点を挙げた丹羽(中央) [写真]=鈴木拓也(明大スポーツ)

文=鈴木拓也(明大スポーツ)

 激しいシーソーゲームを劇的な勝利で飾った。「アミノバイタル」カップ2016第5回関東大学サッカートーナメント大会(兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選)、勝てば夏の総理大臣杯への出場が決まる関東2部所属、青山学院大学との2回戦は、21分に木戸皓貴が幸先よく先制点を挙げる。しかし、ペースをつかめ切れない明治大は前半終了間際に同点を許すと、66分にもPKから失点。逆転される苦しい展開となったが、途中出場の櫻井敬基のヘッドで2-2とし、最後は後半アディショナルタイムの丹羽詩温のゴールで勝ち越し。3-2で激闘を制し、3回戦進出と2年連続の総理大臣杯出場権をもぎ取った。

 泥臭く伸ばした右足が、息詰まる熱戦に終止符を打った。2-2で迎えた後半アディショナルタイム。木戸が左サイド深いところでボールを持つと、丹羽はゴール前のいやらしい位置にすかさずポジショニング。「自分もシュートを決められる位置にいることが大切だと思った」(丹羽)。木戸は自らのシュートではなく、丹羽へのラストパスを選択。GKとDFの間に送り込まれたボールを、誰よりも早く丹羽がタッチした。4年目にしてアミノバイタルカップ初ゴール。リーグ戦でも得点ランキングトップを走る丹羽が、覚醒のシーズンを象徴する一発をねじ込んだ。

「11」を背負う思いも特別だ。リーグ戦では「15」だった丹羽の今大会での背番号「11」は、けがで離脱している岩田拓也がリーグ戦で背負っていた番号だ。8月の総理大臣杯には復帰が間に合うという岩田の思いも背負い「拓也を含め他の4年生のためにもそういう舞台を勝ち取ることができて良かった」と丹羽。大一番での奮起の大きな原動力は仲間への思いだった。

 宿敵撃破で8強入りだ。先制点を挙げながらも追いつかれ、逆転される苦しい展開。2年前の同大会2回戦、延長戦の末1-2で青山学院大に敗れた悪夢と重なるかのように試合が動いていく。再びジャイアントキリングが起こるかと会場はヒートアップしていくが、今年のチームは逆境にも慌てなかった。PKで逆転を許しても「残り20分あったので、普通にやれば点は取れると思っていた」とGK服部一輝主将。勝利への執念がぶれることはなかった。

 ピタリの采配で流れを変えた。リードを許した場面で櫻井を投入し、3バックにシステムチェンジ。櫻井は前への積極的な仕掛けでためをつくり、攻撃の時間に厚みをもたらした。直後のCKからはヘディングで貴重な同点ゴールをゲット。同じく途中出場の土居柊太も中盤の細かいボールタッチで足が止まった青山学院大DFを翻ろう。相手を引き付けてボールをさばき、丹羽の決勝ゴールの起点にもなった。栗田大輔監督は「選手たちが強くなっていることを証明できた」と高いチーム力が見えた逆転劇に手応えをのぞかせた。

 この劇的勝利でさらに弾みをつけたい。ベスト8進出で総理大臣杯出場権を得たが、直近の目標はアミノバイタルカップ連覇だ。3回戦の相手は同じ関東1部の日本体育大学に決定。「1部のチームに勝って大臣杯に行くことで弾みがつく」と櫻井をはじめ、チームは気を引き締め直した。昨年王者でありながら連覇への挑戦者。戦いの中でさらなる成長を遂げていく。

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