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ユース教授のインターハイ1回戦全試合プレビュー vol.3

2015.08.02

今大会の優勝候補筆頭と評される市立船橋

文・写真=安藤隆人

 夏の風物詩、インターハイが迫ってきた。1回戦は8月3日に23試合を実施。開幕を控え、“ユース教授” 安藤隆人氏が初戦全試合の見どころを紹介する。

■明徳義塾 vs 國學院久我山
舛田凱と濱口俊介の2年生CBコンビを軸に、堅守を誇る明徳義塾。県予選無失点の明徳義塾を相手に、攻撃陣にタレントを有する國學院久我山相手に披露出来るか。今年から清水恭孝監督が就任するも、李済華・前監督の「美しいサッカー」をしっかりと継承。多嶋田雅司、澁谷雅也、内桶峻のスリートップは破壊力抜群で、特に澁谷のシュートエリアの広さは、相手に取って脅威となる。トップ下の名倉巧、ボランチの知久航介と、スリートップを巧みに操るタレントがどこまで機能するか。美しく相手の堅守を凌駕出来るかに注目だ。

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■桐光学園 vs 久御山
スピードと個の打開力を兼ね揃えたアタッカー陣vs高いテクニックと流動性を持ったアタッカー陣。一回戦最大の好カードと言っていいだろう。激しい「矛」がぶつかり合う一戦は、共にエースの出来が鍵を握る。U-18日本代表の桐光学園FW小川航基と、久御山の技巧派MF山本蓮。プロ注目の2人の対決はこの試合の一番の醍醐味となる。個人的にはダイナミックさがウリの桐光学園右アタッカーのイサカ・ゼインと、久御山のルーキー左サイドバックの中村禄朗のマッチアップ。山本と八田陸斗のツーシャドーと、桐光学園の心臓である安田光希と鳥海芳樹のダブルボランチのマッチアップも楽しみだ。

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■市立船橋 vs 岡山学芸館
今大会の優勝候補筆頭を挙げるとすれば、青森山田、大津、そして市立船橋となるだろう。それほど、今年の市船は総合力が非常に高い。U-17日本代表CB杉岡大暉、ボランチ・椎橋慧也、トップ下の高宇洋、ワントップの永藤歩と、センターラインに全国トップクラスのタレントを擁し、サイドも技術レベルの高い選手を揃え、全体的に穴が無い。岡山学芸館はいきなり最大の難関を迎えるが、県予選準々決勝で全国レベルの力を有する作陽を下すなど、底力はある。FW竹田そらを軸にした高速カウンターに活路を見出せるか。

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■尚志 vs 那覇
187センチの高さを誇る屈強なCB仲村進太郎が牙城を築く那覇の守備を、1年時からレギュラーで、決定力抜群のFW小野寛之を擁する尚志が、どう攻略をするかに注目だ。毎年、高い攻撃力を持ったチームを作ってくる尚志だが、「今年は爆発力がある」と仲村浩二監督が語るように、はまれば小野を筆頭に、MF髙梨起生、柳原隆二、佐藤凌輔ら攻撃のタレントが2重3重の分厚い攻撃を展開する。那覇の守備がはまれば、金城舞希、大濱海斗、平良勇樹のスリートップが繰り出すカウンターが威力を発揮。尚志の破壊力か、那覇の堅守からの速攻が光るか。楽しみな戦いだ。

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■創造学園 vs 東海学園
総合力では東海学園に分がある。181センチの兵藤永涼が統率する3バック、182センチのアンカー・神谷凱士、プロ注目の181センチのレフティーMF光崎伸、上背は無いがスピードと技術の高い加藤大貴と神谷椋士のツートップと、各ポジションに核となるタレントを有する。彼らが正確なキックを駆使し、ピッチを広く使ったサッカーを展開。創造学園はこの戦いに揺さぶられてしまうと、非常に厳しい状況に追い込まれる。185センチのGK長谷川諒がどう立ちはだかるか。個人的には1年生ボランチの塩原悠大のプレーに注目したい。

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■帝京第三 vs 新田
34年ぶり6回目のインターハイ出場、そして四国大会では33年ぶり4回目の優勝。もうその勢いは止まらない。CB由良夢翔、MF近藤高虎、FW岡野貴輝と、屋台骨がしっかりしており、大崩れをしない強さがある。対する帝京第三も県予選決勝で本命の山梨学院大附属を5-0で圧倒し、勢いでは負けていない。FW小山駿、MF村上光樹の突破力に秀でたアタッカーが好調を維持。さらに左の穂坂勇希、右の木村祥太郎の両サイドバックの攻撃力は高く、サイドが活性化すれば、帝京第三に流れが一気に傾く可能性もある。

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