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中央大と神奈川大はドロー、FW矢島が値千金の同点弾/関東大学リーグ

中央大(オレンジ)と神奈川大(青)の一戦はドロー [写真]=濱野陽子

文=濱野陽子

 4月5日、細かい雨が降る中、Shonan BMW スタジアム平塚で行われたJR東日本カップ2015 第89回関東学生サッカーリーグ戦、1部第1節、中央大学対神奈川大学の一戦は、途中のアクシデントにより、試合の流れが大きく変わった。劣勢だった中央大がこれを契機に攻勢を強め、最後まで神奈川大を苦しめた。

 中央大は昨年から試合に出ている選手も多く、その中には関東選抜に選出された選手も在籍しており、特に伸びしろの大きいチーム。一方の神奈川大は今年から1部リーグに昇格。監督が替わり、「NEXT CHALLENGE」を合言葉に2シーズンぶりに1部リーグで頂点を目指す。

 試合はスタートから攻守が頻繁に入れ替わる目まぐるしい展開。両チームともに球際が激しく、一進一退の攻防が繰り広げられた。その流れに乗りチャンスをものにしたのは神奈川大。前半25分、前田柊が出したパスが、左サイドの裏に抜け出したFW西田子龍につながる。中央大DF陣が奪いに来たところを、西田は右へ切り返し、ファーサイドのネットへと巻いて落とす芸術的なゴールで先制点を奪った。「前田選手から良いパスが来たので決めるだけでした」と本人は謙遜するも、「持ち味は裏への抜けだしとドリブル」との言葉通り、スピードと足技を活かした見事な得点だった。

 1-0で折り返した後半、中央大は同点ゴールを奪うべく、昨年のリーグ戦、最終節の筑波大学戦で逆転ゴールを決めた矢島輝一を投入する。しかし、開始早々にアクシデントが発生。中央大の背番号「16」、鴨池陽希が「6」番の上ユニフォームを着用しているとの申告があり、2度目の警告を受けて鴨池は退場、1点ビハインドの中央大はさらに数的不利のハンデを背負うことになった。

 しかし、試合は予想外の展開となる。10人になった中央大は動揺を見せるどころか、同点、さらには逆転に向けて一致団結。攻勢に転じ、後半11分、MF古橋匡梧がゴール前へと出した浮き球を矢島がヘディングで合わせネットを揺らす。これで試合は振りだしに戻った。

 同点とされた神奈川大はボールを回しながら相手守備陣の隙をうかがうものの、中央大の積極的なプレスに苦しめられ、なかなかリズムをつかめない。敵陣までボールを運んでも、組織的な守備網を崩せず、逆にカウンターを受ける場面もあった。中央大も何度かチャンスがありながら決めきれず、そのまま1-1のドローで試合終了の笛が吹かれた。

 値千金の同点弾は、矢島の高さから生まれた。この形は中央大の新たな武器になるかもしれない。本人はこのゴールをこう振り返る。「良いボールが来たので当てるだけだった。監督が替わって今年はクロスの練習をしていて、その反復練習が今日のゴールにつながった」。足首の負傷により2日前までメンバー外だった矢島は、指揮官の期待に応え、チームに貴重な勝ち点1をもたらした。

 神奈川大の長谷川大監督は同点を許したことを悔やみながらも、確かな手応えを口にした。「相手チームのアクシデントにより試合が中断されたことで、自分たちの攻撃リズムを作れなくなり、逆に失点してしまった。ただ1部の試合のスピード感や、シビアな部分は対応できていたと思うので、そこは自信を持って次につなげたい」

 次節、中央大は順天堂大学と対戦する。昨年の新人賞を獲得した米田隼也や全日本選抜の長谷川達也らを擁する順天堂大が相手でも、この日の堅守を披露できれば勝ち点3を挙げられる可能性は十分にある。一方の神奈川大は、昨年度の覇者、専修大学と激突。全日本選抜の福島春樹や萩間大樹など名の知れた選手がそろう強豪相手に、どういう戦いを見せるか。神奈川大にとっては今後を占う重要な一戦になる。

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