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女王・日ノ本が夏冬2冠&連覇へあと1勝、決勝は劇的勝利の常盤木と

決勝進出を決めた日ノ本学園 [写真]=馬見新拓郎

 第23回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は7日、ノエビアスタジアム神戸で準決勝の2試合が行われた。

 45分ハーフになった準決勝の1試合目、日ノ本(関西地域第1代表/兵庫県)vs村田女子(関東地域第1代表/東京都)は、後半に3得点を挙げた日ノ本が3-0で勝利し、関西と関東の第1代表対決を制した。

 立ち上がりこそ村田女子がボールを動かしたが、25分頃からは層の厚さで勝る日ノ本ペースで試合が進む。アルビレックス新潟レディース内定のMF八坂芽依らがミドルシュートを放ち、村田女子DFラインを下げていったが、守護神・GK有倉唯夏が鋭い飛び出しでピンチを凌ぐ。この試合は、大会を代表するGKの直接対決がみどころのひとつだったが、対する日ノ本GK木付優衣も、DFラインを巧みにコントロールしピンチを未然に防いだ。

 90分間で村田女子の3倍に当たる15本のシュートを放った日ノ本が、ようやく得点を決めたのは74分。MF池尻茉由がこぼれ球を押し込んで先手を取った。「1点目を取ったらケチャップが出るように次々得点できる」とGK木付が話したように、その後の6分間で2得点を加えて村田女子を攻略した。

 敗退が決まった村田女子のDF内山希主将は「負けは悔しいが、後輩たちが次の選手権で優勝してくれるはず」と笑顔で話し、主力に1年生が多いチームに願いを託した。

 インターハイとの2冠に王手をかけた日ノ本のGK木付は、今大会3回目の無失点に貢献できたことを喜び、「守備の堅さには自信があるから、決勝は早く点を取ってくれたら」と、攻撃陣に発破をかけ「今季まだ対戦していない常盤木と決勝で戦いたい」と、意欲的に話した。

 選手権で3年連続の対戦となった常盤木(東北地域第1代表/宮城県)vs藤枝順心(東海地域第1代表/静岡県)の名門同士の一戦は、1-1で90分を終え、過去2回の対戦同様にPK方式で勝敗を決することとなり、PK5-4で常盤木がこれを制した。

 最終スコアが僅差であったように、試合内容も一進一退の時間が続き、ともにチャンスを作る。しかし両者がそれを決められないでいると、藤枝順心ベンチが先に動く。64分にFW児野楓香を投入して勝ちパターンを踏襲した。すると78分に児野が先制して均衡が破れたが、選手権5回の優勝を誇る常盤木が後半終了間際に意地を見せる。中央をドリブル突破したMF小林里歌子に対し「自分がフリーだったから里歌子を呼んだ。ボールが来てからは、もう決めるだけ」と振り返るFW白木星が冷静にゴールし、試合を振り出しに戻し、PK戦に入った。

 常盤木は白木らがPKを成功させ、5人目のMF市瀬菜々が失敗したのに対し、藤枝順心は3人目の児野、6人目のDF三丸郁美がPKを決めることができず、土壇場で同点弾を決めPK戦までも制した、常盤木が決勝に進んだ。

 劇的な勝利に常盤木の阿部由晴監督は「こういうゲームの経験は、選手の未来に必ず活きる。(日ノ本は)とても強い相手。胸を借りるつもりで勉強させていただきます」と、宿命のライバルを意識。

 同点弾をアシストした小林は「優勝が目的だから今は通過点のひとつ。決勝で勝たないとこの試合も意味がない」と、ドラマチックな勝利にも淡々と話し、白木も「これまでの常盤木のサッカーを体現して勝ち切りたい」と、早くも3日後の決勝を見据えた。

 前回大会は、藤枝順心が後半終了間際に追いついてPK戦を制したが、この日は反対の展開となったことを受け、主将のMF杉田妃和は「去年からの成長があったから先制できた。優勝を逃したのは悔しいが、優勝がすべてじゃない」と言い切り、「願いを叶えられなかった方が、これからもっと頑張らなきゃいけないって、自分に言い聞かせられる。そう思って高校を卒業したら、今後もしっかりサッカーと向き合えるはず」と、敗戦を自身の糧とすることを誓っていた。

 日ノ本vs常盤木の決勝は、11日にノエビアスタジアム神戸にて行われる。

文=馬見新拓郎

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