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決勝で見せた「美しい攻撃サッカー」…専修大が5得点で駒澤大撃破、大会初優勝/アミノバイタル杯

2014.06.09

専修大がアミノバイタル杯初優勝を果たした [写真]=内藤悠史

「アミノバイタル」カップ2014 第3回関東大学サッカートーナメント大会(総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選)の3位決定戦と決勝が、味の素フィールド西が丘で8日に開催された。

 同大会は、8月に行われる総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(以下、総理大臣杯)への出場権6枠を懸け、関東大学1部および2部リーグ所属24チームとプレーオフを突破した8チーム、計32チームによって争われるもの。前日の準決勝で敗れた青山学院大学と国士舘大学が対戦した3位決定戦は、1-1で迎えた後半に大きく動いた。国士舘大が攻勢をかけ、相手のミスも絡んで3得点を記録したが、青山学院大も諦めずに粘りを見せ、88分と90分に得点。さらに猛攻を仕掛けて、あわや同点という場面を作り出した。試合は4-3で終了。国士舘大が逃げ切った。

 決勝では、関東1部リーグ3連覇中で今季も首位に立つ専修大学と、1部復帰1年目で現在7位の駒澤大が激突した。両チームは4月5日に行われた今季の開幕戦で顔を合わせ、専修大が6-0と大勝。圧倒的な攻撃力を誇示してみせた。そしてこの日も、専修大がゴールラッシュ。エースFW仲川輝人が「攻撃的で美しいサッカーができた」と振り返る内容で5-3の勝利を収め、大会初優勝を果たした。

 均衡は開始早々に破られた。6分、ペナルティーエリア手前でこぼれ球に反応した専修大FW仲川輝人(4年・川崎フロンターレU-18出身)が右足を振り抜くと、強烈なミドルシュートがゴール左隅を打ち抜いた。「立ち上がりなのでシュートで終わろうと。良いコースに飛んでくれた。“ズドン”ですね」と、狙いどおりといった様子だった。

 専修大の真骨頂は、FW前澤甲気(4年・清水商業高校出身)が決めた4点目に表れた。3-1で迎えた68分、左サイドから中央へパスが入り、FW前澤がペナルティーエリア手前でボールを持つ。FW前澤はFW仲川とのワンツーで密集を突破。鮮やかな崩しでゴールを陥れた。「理想のゴールです」と、納得の表情を浮かべたFW前澤は、「今日のような感じで(パスを)つないでいけば点を取れる。やっていて楽しいのはあのようなサッカー。1-0で終わるとつまらないと思うし、専修大が求めているのは、最低でも3得点。そういう意味では良かったのかな」と、5得点を挙げた攻撃に手応えを示していた。

 ただ、試合終了直後の専修大の選手たちに笑顔はなかった。5-1で迎えた終盤、ミスから2点を失ったことがその要因だ。主将DF河津良一(4年・作陽高校出身)は、「終わり方は良くなかった。あんな失点はいらない」と話し、FW前澤も「ラスト15分のサッカーは全然ダメだった。やるべきことをわかっていなかった。反省ばかり」と、コメント。GK福島春樹(3年・静岡学園高校出身)は、「優勝したけど、形が形だったので納得していない」と、厳しく振り返っていた。

 優勝しても満足しない専修大。FW仲川は、「初優勝なので良かったですけど、締まりが悪い試合だった。ミスが失点につながるということを言っていかないと成長はない。それを言える上級生がたくさんいるのが強み。言い合えるのが良いところ」と話し、8月の総理大臣杯へ向けてさらなる飛躍を誓った。

「アミノバイタル」カップ2014 第3回関東大学サッカートーナメント大会、8日に開催された試合の結果と最終順位表は以下のとおり。

▼決勝(8日・味の素フィールド西が丘)
専修大5-3駒澤大

▼3位決定戦(8日・味の素フィールド西が丘)
青山学院大3-4国士舘大

▼最終順位表(上位6チームが総理大臣杯出場権獲得)
優勝 専修大
2位 駒澤大
3位 国士舘大
4位 青山学院大
5位 流通経済大
6位 法政大
7位 早稲田大
8位 慶應義塾大

文=内藤悠史

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