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金光大阪の10番・新家碧が冷静沈着なFKで口火を切る、大量6ゴール

FKで先制点を決めた新家碧【写真】=川端暁彦

 高校総体大阪府予選決勝リーグ第2日。その2試合目で顔を合わせたのは、GK林卓人(広島)の母校として知られる金光大阪高校と、府立勢で唯一の勝ち残りとなった大塚高校だった。

 1次予選からの登場だった大塚は強豪のシード校・履正社を退けての勝ち残り。対する金光大阪は北千里高校と当たった初戦からいきなりPK戦と、監督・選手が「内容の悪い大会だった」「勝てた要因? 分かりません」と語るような、苦戦に次ぐ苦戦での勝ち残りだった。さらに決勝リーグの初戦で阪南大高校に0-2と苦杯。追い詰められた状況で迎えた第2戦だった。

 初戦で大塚は大阪桐蔭に1-3で敗れている。金光大阪にしてみると、このスコアを上回ることはマスト条件。大阪桐蔭が阪南大に2-0で勝ったことから、できれば5点差以上を付けて勝ちたいという状況だった。試合を迎えるにあたってのコンセプトは、「とにかく前から前から」(岩松哲也監督)というシンプルなモノ。ボールを支配して押し切る展開は「決して得意の形ではない。前にいる速い選手を生かすのが本来のやり方」というカウンター型のチームであるものの、この日はその展開で点を重ねるしかなかった。

 その中核になったのは、10番を背負う新家碧(しんか・あお)。トップ下をスタートポジションに自由に動き回る小柄なアタッカーは、「とにかく(点を)稼ぐことだけを考えた試合」(新家)の口火を切る。開始6分、ゴール前で自身が受けたファウルによって得たFKのチャンスだった。「壁の作り方を見て、GKがボールを見えていないと思ったので、(ボールスピードよりも)枠に入れることだけを考えた」という冷静沈着な観察から、練習で培われたキックでゴールネットを見事に揺らしてみせた。実を言えば、これが府予選初得点。湿っていたエースの足に火がついた意味は心理面でも大きかったのだろう。23分にFW寺田優作が追加点を奪うと、直後に大塚MF海堀良祐に目の覚めるようなミドルシュートを決められたものの、試合自体は完全な金光ペースとなった。2年生MF山田楓真が攻守に堂々たる存在感を見せて中盤を牛耳れば、両サイドも積極的な飛び出しで前へと前進。後半に入るとゴールラッシュとなり、寺田のハットトリックなどで6-1と圧勝を収めた。

 これで金光大阪は1勝1敗。大阪桐蔭との得失点差は『1』の差まで詰め寄ることとなり、最終戦で勝てば逆転という分かりやすい状況、つまり「あと1試合勝てば、全国」(山田)というところまで自力で持っていくことに成功した。

文=川端暁彦

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