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帝京大可児のインハイ出場決定、市船に0-5大敗から10ケ月

帝京大可児の10番・藤田【写真】=安藤隆人

 岐阜県の帝京大可児にとって忘れられない敗戦がある。昨年のインターハイ準々決勝・市立船橋戦だ。U-17日本代表のFW杉本太郎(鹿島)と、U-18日本代表のMF三島頌平(中央大)という2枚看板を擁したチームは、初の全国ベスト8にコマを進めたが、結果的に優勝を果たした市立船橋の前に、5-0と容赦なく叩きのめされてしまった。

「全国のベスト8まで来たのに、まだ上がいたのかと思い知らされた」

 こう語るのは森永佑。昨年、インターハイ直前に腰を負傷し、この試合をピッチではなく、スタンドから見て、衝撃を覚えた。

 そしてこの試合、GK一法師崇人、MF藤田章太郎、FW川瀬凌の3人の2年生が、スタメンとしてピッチに立っていた。その中でこの前の國學院久我山戦でハットトリックを達成していた藤田は、「自信がついて市船に挑んだけど、すべて相手に読まれていた。市船は一人一人がうまくて、フィジカルも強いし、パス回しも早い。走る量も全然違った」と、その衝撃を口にした。

 あれから10ヶ月が経った。彼ら2年生は最高学年となり、もう一度あの舞台に戻るべく、インターハイ岐阜県予選決勝に臨んだ。

 6月1日に行われた中京との決勝戦。藤田はナンバー10を背負い、トップ下として攻撃の中心となり、森永は本来のボランチではなく、CBとして守備の統率をした。

 しかし、この日の岐阜は猛烈な暑さに見舞われ、ピッチ上の温度は35度を優に超えていた。この暑さがピッチの選手たちを苦しめた。前半は藤田が起点となり、ポゼッションで優位に立ち、決定機を作り出すが、放つシュートは相手GKのファインセーブとポストに阻まれ、ゴールを割ることが出来なかった。

 後半に入ると、試合はフィジカル合戦の様相を呈し、徐々に帝京大可児のも持ち味が出せなくなっていった。0-0で迎えた延長戦は、暑さによりかなりの消耗戦に。その中で森永は気迫あふれるプレーで、パワーで押し込む中京をシャットアウト。試合は0-0のままPK戦に突入。全員が成功した帝京大可児に対し、中京は一人がGK花井優太に阻まれ、勝負あり。帝京大可児が2年連続でインターハイ出場を決めた。

「市船戦は何もやらせてもらえなかった。今年はスーパースターがいない分、全員でボールを回しながら崩していくサッカーをどんな相手にでもしないといけないと思ったし、インターハイではそうしたい」(森永)

「僕がボールを回す起点にならないといけないので、市船のようにもっともっと運動量を上げていかないと、全国では勝てない。今年は昨年以上の成績を残したい」(藤田)

 あの市船戦を繰り返さないためにも。昨年のチームが味わった悔しさは、チームの大きな財産として、今大きなモチベーションに代わっている。

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