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プリンスリーグ九州で注目のMF、大津の背番号10・葛谷将平の覚悟

2014.04.03

【写真】=安藤隆人

 本連載の著者である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

春のフェスティバル巡り。締めくくりは3月29日~3月31日に掛けて、大阪のJグリーン堺で行われた『第4回プーマカップU-17』。鹿児島城西の優勝で幕を閉じた。そしていよいよ、5日、6日からは高円宮杯U-18サッカーリーグ2014 プレミアリーグとプリンスリーグが始まるので、プーマカップU-17で活躍した注目の選手や注目のチームを紹介していきたい。

九州の強豪・大津高校。名門校のキャプテンマークを巻き、ナンバー10を背負うMF葛谷将平は、「精神的にもっと強くなりたい」という理由で、東京の府ロクジュニアユースから、熊本にやってきた。

1年生から出番を掴むと、昨年は2年生ながら、ボランチとして攻守の要となった。だが、初参戦となったプレミアリーグウェストでは、思うように勝ち星を挙げられずにプリンスリーグへ降格。さらに選手権予選では準決勝で熊本国府を相手にPK負けを喫し、屈辱の1年を過ごした。

「国府戦は下がりすぎてしまって攻撃参加できなかった。県内では絶対に負けてはいけなかったのに、負けてしまった。自分自身に物凄く責任を感じた」

最高学年となった今年、平岡和徳監督からキャプテンに任命された。

「キャプテンはやりたかった。このチームを引っ張ることが出来るのは自分しかないと思っていた」

葛谷の長所は、屈強なフィジカル、ボディーバランスを駆使した巧みなボール奪取、正確な足技、強烈なシュート。今大会では球際の激しさ、運動量が増し、プレーでチームをけん引した。彼の目線は将来をしっかりと見つめている。

「プロを目指しています。自分はまだまだ課題だらけ。身体が小さいので、もっと相手に当たられないプレーを高めていきたい。大津で学んだことをプロの世界で生かしていきたいので」

6日から始まるプリンスリーグ九州。後輩たちにプレミアリーグという置き土産を残すため、雪辱の1年がスタートする。

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