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注目の東京五輪世代・神戸U18のSB藤谷壮 ダニエウ・アウヴェスになれるか

2014.02.06

文=川端暁彦

 新シーズンに向けて期待の高校生プレーヤーを取り上げていく企画の第6弾は、Jクラブのアカデミーに所属する東京五輪世代の1年生を紹介してみたい。昨年末に行われたJユースカップでチャンピオンとなったヴィッセル神戸U-18のDF、藤谷壮だ。

 昨年の暮れに半ば遊びで「Jユース・高1ベストイレブン」というのを作ったのだが、最初に埋まったのが「右サイドバック・藤谷」だった。昨季の藤谷が異論の出る余地のないほどの活躍を見せていたからこそである。

 センターバックとしての経験も持つ生粋のDFだが、売りは明らかに攻撃面。サイドをかっ飛ばすスピードを生かした攻撃参加から、決定的な一仕事に絡む様は1年生離れしたものがある。あこがれの選手がブラジル代表のDF、「ダニエウ・アウヴェス(バルセロナ)」と聞いたときにも不思議な納得感があった。

 左右を選ばずにプレーできるのも強みで、夏に観たときは左サイドバックとして猛威を奮い、冬に観たときは右サイドバックとして奮闘を見せていた。1年生ながら高円宮杯プレミアリーグWESTを制し、Jユースカップでは頂点に立ったチームの主力として積み上げた経験は貴重な財産となりそうだ。

 一方で、全国トップレベルと対峙する中、自ら課題として挙げるようになったのは、やはり守備面。昨年はトップ昇格したGK吉丸絢梓に救われる場面も少なくなかっただけに、DFとしての総合力を身に付けていきたいところ。その先には、「入りたい」と語る年代別日本代表への定着が自然と見えてくるはずだ。

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