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準決勝敗退の四日市中央工・4坂圭祐「(後藤)凌太の顔を見ると涙が止まらなかった」

2014.01.11

[写真]=鷹羽康博

 第92回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が11日に行われ、富山県代表の富山第一と三重県代表の四日市中央工が対戦し、80分終えて2-2のスコアとなりPK戦にもつれこみ、富山第一が5-3でPK戦を制した。

富山第一・大塚一朗監督
「富山第一として初めて決勝へ進むことができ、これも富山県民1300通の応援メッセージをいただいて、県民の思いを背負ったからこその勝利じゃないかと思います。すぐにでも次を見据えて、決勝へ向かって気持ちを切り替えて富山県初の優勝を狙いたいと思います。12田子はお調子者でおだてれば木に登るじゃないですけど、そういった性格の持ち主だったので、このチームを立ち上げたときにちょっと思い込みで『お前はPK職人だ』と、そういっていたら練習試合でも大学相手に3試合勝ったりして。(木の)上に登ったんだったらそのままにしておこうと。『お前はPKになったら勝ちだ』という暗示をかけることで、みんながだまされているんじゃないかと思います(笑)」

富山第一・5村上寛和
「素直にうれしいです。出られない3年生のぶんまで勝ててよかったです。同サイドにロングボールを蹴られて、手強い相手でした。失点したのは悔しいですね」

富山第一・8細木勇人
「最初は四中工の勢いに押されているところがあったんですけど、そこは落ち着いて先制点が取れたことが大きかったと思います。2回追いつかれたんですけど、PKになってもこっちには12田子がいるとみんな分かっていたので、勝つことだけを信じて試合運びを考えていました。昨日、一昨日と四中工のビデオで分析して14森島、16小林(颯)がキーになってくるので、僕と6川緑(大雅)で抑えるというのがポイントになってくると思っていました。そこは2人にボールが入ったら厳しくいこうと意識していました」

富山第一・4藤井徹
「(1失点目は)あそこでラインが低くなっていて、いいところでファールを与えてしまったのがよくなかった。(2失点目は)ちょっと準備が遅かった部分がありました。いちばん気をつけていたんですけど。自分たちが決めたあとに失点をしないように声をかけているんですけど、そこはまだ自分たちに足りない部分なのかなと思います。もっとDFラインで声をかけあって、縦1本でやられたのは決勝への反省ですね」

富山第一・12田子真太郎
「(みんなに信頼しているといわれて)PK始まる前に泣きそうになって、感情が出やすいので。優勝したチームだけが、国立のピッチに全員立てるので。今日もスタンドにすごい応援が来てくれたので、その期待にも応えたいなと思っていました。PK戦は試合が始まった瞬間から意識していて、ピッチでゲームの流れを見ながら相手の特徴を見ていました。前の試合、残り2、3分で四中工は点を取っていたので常に気を緩めることなく集中していました。(交代をいわれたときは?)『よし、来たな。やったな』という気持ちでした。本当にうれしくて。(PKを止めたときの気持ちは?)もう喜びをどう表していいかわからず、すごいジェスチャーになったんですけど、本当にうれし過ぎました。応援団に勝ったぞというのを伝えたかった」

富山第一・10大塚翔
「富山第一校生として胸を張ってプレーができた。(もし星稜が勝ったら)星稜は隣の県だし、顔見知りの選手もいるので北陸を盛り上げるという意味でうれしい。とにかく日本一を目標にやっているので、どこが相手でも自分たちのサッカーをして楽しんで笑って卒業したいなと思います。追いつかれるというのはみんな精神的に来ると思うので、僕は冷静に大丈夫だというのは繰り返して声をかけていたんですけど、本当に声が通らないし、すごい雰囲気なので僕も飲み込まれてしまったのは反省する部分だと思います。3回戦の市立浦和戦の大アウェイでやったときと同じか、それ以上の雰囲気でした」

四日市中央工・樋口士郎監督
「格上といいますか、富一相手に前半は内容はともかく1―1で折り返せて。後半も危ない場面がありながらPK戦まで行けたというのは選手たちが非常に頑張ったのかなと思います。コンパクトにできたが、今大会よかったボランチの7村澤桂輔と14森島のところがちょっと前への意識が低かったかなというところがありました。全体的にはよく我慢できたかなと思います。25後藤は夏以降にレギュラーをつかんだ選手なんですね。22栗田一兵はプリンスリーグで試合に出てたりとか。今年は30人近い選手を先発メンバーで入れ替えながらここまで来たというのがありますので、誰が出てもある程度パフォーマンスは落ちないし、戦術的な意図も共有できている部分があったので25後藤のけがは痛かったが22栗田がよくやってくれたと思います」

四日市中央工・14森島司
「こういう舞台でやれてすごくうれしいですけど、自分のよさが出せなくて3年生には申し訳ない気持ちがあります。相手のプレッシャーに自分が勝手にビビってプレーしていました。寄せが速くて、プレスバックが多かったんですけど、そこで馬鹿正直にトラップして狙われたり、そういうところがメンタル的な弱さだと思います。後半はワンタッチとか入れて、遊び心を持ってやろうと思っていて、それができたので前半よりいいプレーだったと思います。前半は後ろ向きなプレーが多くて、後半はボールを失ってもいいから前に進もうと思って、自分の中で吹っ切りました。今まで3年生の背中を見てきて、自分の分まで走ってくれるというか、カバーをよくしてくれるので。自分が前で好きなことをやりながら後輩の分まで走れる選手になりたいです」

四日市中央工・4坂圭祐
「相手が強いというのは分かっていて、なかなか自分たちのポゼッションが上がらない中でビビってしまっていたというのが2ボランチのときにあって。1点を入れられてやっと目が覚めたというか。そこからちょっとずつやりはじめて、本当に楽しくやれたゲームでした。(2年ぶりの国立は)周りもしっかり見渡すことができましたし、国立という特別な舞台を楽しめたと思います。(負けたあと12高田勝至に話しかけにいっていたが)12高田には感謝の気持ちしかないので、ありがとうと伝えました。相手に裏を狙われているからラインを下げてしまうと、相手の思うツボだと思うので自分たちのやることを曲げずにやれたのは今後にとってもよいことだと思いますし、四中工としてこれからも続けてほしいと思います。(25後藤がけがについて)本当にこれまで選手権での凌太の活躍なしにここまで勝ち上がることはできなかったので、胸が痛むというか、辛い思いをしたと思うし、負けてロッカーで泣いているときも凌太の顔を見ると涙が止まらなかったです。凌太のためにも勝ちたかった。本当に負けて悔しいです」

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