ネイマールの代役としてブラジル代表に招集されたウィリアン [写真]=Getty Images
コパ・アメリカの開幕が迫る中、攻撃の中心として欠かせないネイマールが、カタール代表との親善試合で右足首を捻挫。エースの代表離脱に伴い、ブラジル代表を率いるチッチ監督はその代役に30歳のウィリアンを指名した。
この件については、ブラジル国内でも「なぜウィリアン?」という疑問の声も少なくないのだが、果たして指揮官はなぜウィリアンを追加招集したのだろうか?
チッチ監督が重視したのは、ベテランであるがゆえの経験値の高さ。今回のコパ・アメリカに臨むべく招集されたブラジル代表のFWのうち、ロベルト・フィルミーノを除いた3人は21~22歳と若い。そこでチッチ監督は、豊富な経験を若手に伝授する役割も兼ねて、ウィリアンを最適な選手と判断したという。
ネイマールの代役にウィリアンを選んだ理由について、チッチ監督は下記を挙げている。
1.フィルミーノを除いた選手は才能に溢れるが、若く、経験に乏しい。そこを補えるのはベテランしかいない。ウィリアンはその役割として適任。
2.ビニシウス・ジュニオールは将来性豊かな才能の持ち主だが、短期間でチームの戦術に順応するのはさすがに難しいだろう。その点で柔軟性に富むウィリアンならば計算もできる。
3.今シーズンのチェルシーにおいて、ウィリアンはスタメンもリザーブも両方を経験し、どんな状況においてもチームのために尽力して計56試合に出場した。そしてUEFAヨーロッパリーグ制覇にも貢献する活躍を見せた。豊富な国際舞台での経験は、セレソンでもベストを尽くせる選手として評価できる。
果たして、ネイマールの代役人事は吉と出るか、凶と出るか。コパ・アメリカにおけるブラジル代表は、現地時間の6月14日21:30(日本時間の6月15日9:30)、ボリビアとの開幕戦に登場する。
(記事提供/Cartao Amarelo)