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トマソン氏はブラックバーンの新指揮官に! 20年前にUEFA杯を制したフェイエノールト戦士たちの現在地

2001-02シーズンにUEFA杯を制したフェイエノールトの先発11名 [写真]=Getty Images

 2021-22シーズンをEFLチャンピオンシップ(イングランド2部)の8位で終えたブラックバーンは14日、元デンマーク代表FWヨン・ダール・トマソン氏が監督に就任したことをクラブ公式サイトで発表した。

 トマソン氏はこれまで、オランダのエクセルシオール、ローダJC、スウェーデンのマルメの監督を歴任。2016年からマルメの監督に就任する2020年1月まではデンマーク代表のアシスタントコーチも務めていた。

 選手キャリアは母国のキューゲでスタート。ヘーレンフェーン、ニューカッスルを経て、1998年に加入したフェイエノールトではMF小野伸二とともにプレーした。2002年に行われた日韓ワールドカップでは全4試合に出場し、4ゴールを記録している。同年にミランへ移籍し、以降はシュトゥットガルトとビジャレアルでもプレー。2008年にフェイエノールトに復帰し、3年後の2011年に現役生活に別れを告げた。

 同氏が現役時代に最も輝きを放った試合といえば、フェイエノールトの選手として戦った2001-02シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)決勝だろう。2002年5月8日にフェイエノールトの本拠地『デ・カイプ』で行われたドルトムントとの一戦。翌シーズンからミランでプレーをすることが決まっていたトマソン氏は、31分にPKを獲得して先制点をお膳立て。50分に小野のパスから決勝点となるゴールをマークすると、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに輝き、3-2で試合を制したチームは28年ぶりの欧州タイトルを獲得した。

 あれから20年。トマソン氏は着実に指導者の道を進んでいるが、当時のチームメイトたちはどこで何をしているのだろうか。今回は、ドルトムントとのUEFAカップ決勝でトマソン氏とともに先発出場していた選手たちの現在地を紹介する。

[写真]=Getty Images
※カッコ内は(現在の年齢/国籍)

■GKエドウィン・ズーテビール(52歳/オランダ)

エドウィン・ズーテビール

 エドウィン・ズーテビール氏は、フォレンダムでキャリアをスタートさせたオランダ人GKだ。1998年1月にサンダーランドからフェイエノールトに加入するも、元ポーランド代表GKイェルジ・デュデク氏からポジションを奪うことができず。2000-01シーズンはフィテッセに移籍し、公式戦全41試合でフル出場を果たした。デュデク氏がリヴァプールへ移籍した2001年夏にフェイエノールトに再加入したズーデビールは、キャリアのピークを迎えることに。オランダ強豪クラブの正GKとしてピッチに立ち続け、2001-02シーズンのUEFAカップ制覇にも大きく貢献した。その後、ズーテビール氏はPSVとNACブレダでプレーをして、2008年に現役引退。フォレンダムでGKコーチの経験を積んだ後、2021年夏からフィテッセで同職に就いている。

■DFクリスティアン・ギャン(ガーナ)

クリスティアン・ギャン

 クリスティアン・ギャン氏は18歳でフェイエノールトに加入し、10年以上も同クラブに所属した元ガーナ代表の右サイドバック。レギュラーの座を掴むことはできなかったが、明るい笑顔でサポーターから愛された選手だった。2007年にフェイエールトを退団した後は、フィンランドのTPSやウェールズのレクサムでもプレー。最後はフェイエノールトと同じロッテルダムを本拠地とするアマチュアクラブ、レオニダスでプレーした。2021年11月に末期がんであることを公表したギャン氏は、その翌月に43歳の若さでこの世に別れを告げている。

■DFキース・ファン・ヴォンデレン(53歳/オランダ)

キース・ファン・ヴォンデレン

 元オランダ代表DFキース・ファン・ヴォンデレン氏は、現役時代と同様に現在も堅実なキャリアを重ねている。1996年にNACからフェイエノールトに加入すると、すぐにレギュラーのポジションを獲得。不動のセンターバックとして頼りにされ、2004年の現役引退までに公式戦259試合に出場した。引退直後は短期間フェイエノールトのスカウトを務めていたが、その後はコーチ業に従事。トゥウェンテのアシスタントコーチや、オランダ世代別代表の監督、A代表のアシスタントコーチを経て、2020年にオランダ2部のゴー・アヘッド・イーグルスの監督へと就任した。1年で同クラブをエールディヴィジに導くと、2021-22シーズンは1部リーグの13位でフィニッシュ。シーズン中に契約延長は行わないと宣言していたとおり、今夏にゴー・アヘッド・イーグルスの監督を退任している。新シーズンはヘーレンフェーンで指揮を執ることが決まっている。

■DFパトリック・パーウベ(46歳/オランダ)

パトリック・パーウベ

 46歳の元オランダ代表DFパトリック・パーウベ氏は、サッカーとはかけ離れた世界で新たな挑戦を始めたばかりだという。フェイエノールトには1998年から2006年まで所属し、公式戦300試合近くに出場。ロッテルダムを離れた後はヴァランシエンヌ、ボルシアMGといった国外クラブでプレーし、2011年1月にVVVフェンロで現役を引退した。数年に渡ってPSVの下部組織でアシスタントコーチを務めていたパーウベ氏だが、自分が心から好きなことにチャレンジしたいと思うようになり、転職を決意。現在の職業は何と「庭師」! 出勤初日、UEFAカップ覇者が来るとは思っていなかった同僚たちを大いに驚かせたようだ。栄光の日から20年も経過しているが、仕事中に通行人に気付かれることも時々あるとのこと。肉体的にタフな仕事であるため、フルタイムでは働かずに自分の時間も残しているというパーウベ氏。充実したセカンドライフを送っているようだ。

■DFトマシュ・ジョンサ(49歳/ポーランド)

トマシュ・ジョンサ

 トマシュ・ジョンサ氏は、1999年から4年間フェイエノールトに所属した元ポーランド代表の左サイドバック。日韓ワールドカップにも出場すると、同クラブを退団後にパルチザン、ヘーレンフェーン、ADOデンハーグを渡り歩き、最後はオーストリアのリートでプレーした。また、2011年夏から2年ほど、ポーランド代表の広報も担当している。2014年9月から翌年10月まで、ポーランドの強豪レフ・ポズナンでアシスタントコーチを務めると、2017年夏にアカデミーのスポーツディレクター(SD)として同クラブに復帰。翌年に同クラブのSDに昇格を果たした。ジョンサSDの手腕のおかげか、2021-22シーズンのレフ・ポズナンは7年ぶりにエクストラクラサ(ポーランド1部リーグ)優勝を果たしている。

■MFポール・ボスフェルト(52歳/オランダ)

ポール・ボスフェルト

 1997年から6シーズン、フェイエノールトに所属。ポール・ボスフェルト氏は、キャプテンとしてチームを引っ張った中盤の潰し屋だ。オランダ代表としては2000年と2004年のユーロに出場。2003年から2年間はマンチェスター・Cでプレーし、2007年にヘーレンフェーンで現役生活に別れを告げた。引退後は選手キャリアをスタートさせたゴー・アヘッド・イーグルスのアシスタントコーチとして指導者の道をスタート。トゥウェンテの下部組織やU-21オランダ代表でアシスタントコーチを務めた後、2018年4月にテクニカルディレクターとしてゴー・アヘッド・イーグルスに復帰した。2020年には、ともにUEFAカップを獲得したファン・ヴォンデレン氏を監督に招聘して1部リーグ昇格を達成。今シーズン限りで退任した同氏の後任には、ユトレヒトの前監督レネ・ハケ氏が就任している。

■MF小野伸二(42歳/日本)

小野伸二

 20年前のUEFAカップで、小野はインテルとの準決勝セカンドレグを出場停止のために欠場していた。決勝ではV弾となったトマソン氏のゴールをアシストし、大会制覇に大きく貢献している。加入1年目で欧州のビッグタイトルを獲得した天才MFは、2006年1月に浦和レッズへと再加入するまでにフェイエノールトで公式戦150試合近くに出場。その後はボーフム、清水エスパルス、ウェスタン・シドニーと国内外のクラブを渡り歩くと、2014年には北海道コンサドーレ札幌に加入した。2019年夏にFC琉球へ移籍するも、2021年1月に札幌へと復帰。9月で43歳となるファンタジスタは、20年前のUEFAカップを制したフェイエノールトのメンバーの中で、今もなお現役としてプレーを続ける唯一の選手だ。

■FWボナベントゥル・カルー(44歳/コートジボワール)

ボナベントゥル・カルー

 サロモン・カルーの兄であるボナベントゥル・カルー氏の現職は「市長」。元コートジボワール代表のウインガーは、フェイエノールトに1997年から2003年まで所属し、その後はオセール、パリ・サンジェルマン、ヘーレンフェーン等でプレーした。2018年10月にコートジボワールのバブアという都市の市長に選ばれ、現在も同職を務めているという。今年3月に受けた取材で「市長の仕事は政治ではなく人々を助けること」と語ったB・カルー氏。「サロモンと私は恵まれていただけ。運命が与えてくれたものを人々に返そうと我々は心がけてきた」と、政治に身を置く理由を説明した。なお、B・カルー氏は、2011-12シーズンにチェルシーで達成したチャンピオンズリーグ(CL)制覇を含め、7つの主要タイトルを獲得した弟サロモンよりも自身の方がプレイヤーとして優れていたと主張する。「私の方がテクニックに優れた選手であったことは彼も分かっている。フィジカルは彼の方が強かったかもしれないが、スキルは私の方が上だった」と、自信を覗かせた。

■FWロビン・ファン・ペルシ(38歳/オランダ)

ロビン・ファン・ペルシ

 新シーズンからマンチェスター・Uを率いるエリック・テン・ハフ氏の、バックルームスタッフに入ることを断ったと報じられているロビン・ファン・ペルシ氏。フェイエノールトの下部組織でプレーする息子シャキールを含む家族のことを考え、ロッテルダムに留まることを決断したようだ。ファン・ペルシ氏がフェイエノールトのトップチームでデビューを飾ったのは、2001-02シーズン。初年度にUEFAカップを制し、同シーズンのオランダ年間最優秀若手選手に選ばれた。2004年にアーセナルへと移籍した元オランダ代表FWは、2012年からはマンチェスター・Uで3年間、さらにその後の3年間をフェネルバフチェでプレー。最後はフェイエノールトに戻って選手キャリアに幕を下ろしている。2020年にフェイエノールトでコーチ業をスタートさせ、2021年から同クラブのU-16チームでアシスタントコーチを務めている。

■FWピエール・ファン・ホーイドンク(52歳/オランダ)

ピエール・ファン・ホーイドンク

 この元オランダ代表FWの加入がなければ、フェイエノールトがUEFAカップ王者に輝くことはなかったかもしれない。2001-02シーズン開幕前にベンフィカからフェイエノールトに加入したピエール・ファン・ホーイドンク氏。1年目からリーグ戦(24ゴール)とUEFAカップ(8ゴール)で得点王のタイトルを獲得した。また、同シーズンのオランダ年間最優秀選手にも選ばれている。2003年に一度クラブを離れたが、キャリア最後のシーズンはフェイエノールトでプレーをすることを選択。スパイクを脱いだ後はトルコ代表やU-21オランダ代表でアシスタントコーチを務めたこともあったが、現在はサッカー解説者として忙しい日々を送っている。なお、ボローニャに所属する現在22歳の息子シドニーは、2021-22シーズン後半にヘーレンフェーンへと期限付き移籍。リーグ戦13試合で6ゴールと結果を残した。

(記事/Footmedia)

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