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LAギャラクシーがトライアウトを開催…5名がアメリカ行きの切符をつかむ

2017.01.05

アメリカMLSのロサンゼルス・ギャラクシーが千葉県でオープントライアウトを開催した

 アメリカMLS(メジャー・リーグ・サッカー)のロサンゼルス・ギャラクシーは2016年12月15日からの2日間、千葉県のフクダ電子スクエアでオープントライアウトを開催した。

 トライアウトは17歳から25歳までの男性なら、参加費185ドル(約1万9000円)を支払えば誰でもエントリー可能。通過した選手は今年2月に行われるLAギャラクシーII(セカンドチーム)のプレシーズンキャンプ(2017年2月6日~10日)に帯同することができる。MLSのクラブが日本でトライアウトを実施するのは初の試みだが、過去にはセカンドチームからトップチームに昇格し、主力として活躍した選手も輩出している。プロを目指す選手にとっては、是が非でもアピールして通過を果たしたいところ。トライアウトには150名以上の選手が集結。選手には各日フルコートで60分以上のプレー時間が与えられ、視察する関係者へアピールし、通過を目指した。

 参加した選手たちからは、「アピールしなきゃいけないけど、チームプレーも求められて難しかった」、「プレー時間が限られている中、焦りもあって思いどおりプレーできなかった」、「初めて一緒にプレーする選手ばかりで、良いタイミングでパスをつなげなかった」など、トライアウト特有の難しさを口にする声が聞かれた。そんな2日間に渡るサバイバルの結果、5名の選手がトライアウトを通過。数少ないチャンスを生かしアメリカ行きのチケットを手にした。

150名以上が参加したサバイバルレースの結果、5名の選手がアメリカ行きの切符をつかんだ

150名以上が参加したサバイバルレースの結果、5名の選手がアメリカ行きの切符をつかんだ

 トライアウトの視察に訪れた日本人初のMLSプレーヤーの木村光佑は「足元の技術がありますね。ボールが落ち着くというのは感じました」と選手たちを評価した一方、「勢いとか、意志の強さとか、一対一の局面の打開とか、ちょっとそこは欠けていると思います」と課題も口にした。

 木村は川崎フロンターレのユースチームでプレーしていた学生時代、けがをしたことをきっかけにスポーツ医学を学ぶため渡米。ウエスタンイリノイ大学に入学し、勉学に励む傍らサッカーを続けた。留学生ながら1年目からキャプテンを務めると、全米選手権に出場するまでにチームは成長。木村の活躍はスカウトの目に留まり、2007年のドラフトでコロラド・ラピッズから指名を受けた。MLSのクラブからドラフトで指名されるのは日本人初の快挙だった。以降、ニューヨーク・レッドブルズやアトランタ・シルバーバックスでプレー。現在は2015年に誕生したオクラホマの新興チーム、ラージョOKCでプレーしている。

 そんな木村は、日本人がMLSでプレーする上で欠けている能力として「一対一の打開能力」を挙げた。「攻撃にしても、守備にしても、日本の選手は1人で局面を打開する力が必要だと思います。アメリカはまだまだ身体能力や個々の技術に頼ることが多いです。チームスタイルもほとんど確立されてなくて、『このチームはこういうサッカーをする』というチームはありません。チーム全体でどういうプレーができるかというのはそこまで確立されてないですね」。チームスタイルが確立されていないリーグだからこそ、“個の力”が求められる。今年、トライアウトを勝ち抜いた5人が本当のサバイバルレースに挑む。

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