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狙え!グエン・コン・フオン特需、応援ツアーでベトナム人観光客が茨城上陸へ

2016.06.28

水戸に移籍したグエン・コン・フオン(中央)

“ベトナムのメッシ”の異名をとる同国代表FWグエン・コン・フオン(21歳)のJ2水戸ホーリーホック移籍が契機となり、日越間のビジネス交流が活発化してきている。7月末には、「ベトナム発コン・フオン応援ツアー」が計画されており、大勢のベトナム人サポーターが水戸に上陸する予定だ。

ベトナム1部ホアン・アイン・ザライ(HAGL)の下部組織であるHAGLアーセナルJMGアカデミーの最高傑作グエン・コン・フオンは、“黄金世代”と称された一昨年までのU-19ベトナム代表でエースとして活躍。昨年、トップチームに昇格すると、すぐにレギュラーに定着し、U-23代表、A代表にも選出された。

コン・フオンの人気は、ベトナム国内において一種の社会現象と化しており、これに目を付けたJリーグと水戸ホーリーホックがHAGLに2年がかりで熱心なアプローチをかけて、今オフの水戸移籍が実現した。

今年1月のリオ五輪最終予選で鎖骨を骨折して大きく出遅れたコン・フオンだったが、3月中旬にチームの全体練習に合流して、5月7日の第12節北九州戦で初めてベンチ入り。試合終了間際に途中出場してJ2初出場を果たした。その後は、ベトナム代表での試合で負傷するなど、なかなかベストなコンディションにはなっていないが、徐々にベンチ入りする機会が増えており、シーズン後半での活躍に期待がかかる。

そんなコン・フオンだが、ピッチ外での影響力も絶大だ。水戸は、コン・フオン効果により、国営ベトナム航空との間で、ユニフォーム(背中)スポンサー契約を結んだほか、外国人向け不動産サービスを手掛けるグローバルトラストネットワークスとアップウェア&ピッチ看板スポンサー契約を締結。

また、ベトナム代表チームのトップスターパートナーで、コン・フオンとの個別スポンサー契約を結んでいるGMOインターネットグループの世界展開ブランド「Z.com」もピッチ看板を掲出。なお、Z.comは6月中旬にベトナム向け情報発信に特化したウェブメディア「コン・フオンTV」を正式にローンチした。

水戸ホーリーホックが活動エリアとする茨城県にとっても、コン・フオンの加入は絶好の機会。茨城県は、ベトナムと農業分野などを軸とした経済交流を行っているが、今後、一層の関係強化を図るべく、同選手を「いばらきベトナム交流大使」に任命した。ベトナム航空は、7月30日~8月3日に茨城~ベトナム(ハノイ・ダナン)を結ぶチャーター便を初運航することを発表しており、コン・フオン移籍を発端とした日越交流は今後もますます加速していきそうだ。

冒頭で述べた「ベトナム発コン・フオン応援ツアー」は、ベトナム航空のチャーター便を利用したもの。ツアーを企画したVietnamtourによると、日本滞在中には、日光や東京などの観光名所をまわる。水戸では、7月31日に行われるJ2第26節ツエーゲン金沢戦を観戦。試合後には、コン・フオンとの交流や写真撮影をする時間も設けられるという。因みに、ツアー料金は大人が2890万VND(約13万円)、子供が2312万VND(約10万4000円)。

これに先立ち、水戸ホーリーホックの沼田邦郎社長が5月中旬にベトナムを訪問した際、HAGLのグエン・タン・アイン団長は、「7月末の試合では、約200人のベトナム人サポーターが訪日して水戸を応援するでしょう。」と述べている。“ベトナムのメッシ”が繋ぐ日越の架け橋はいよいよ具現化のときを迎えたようだ。

(アジアサッカー研究所/佐藤)

「サムライフットボールチャレンジ」とは、
アジアのサッカークラブや事業者の”中の人”になって、本物のサポーターやスポンサーを相手にリアルな運営を体験し、楽しみながら学ぶ&自分を磨く海外研修プログラムです。ビジネスでも大注目のアジア新興国は、チャンスも無限大。何を成し遂げるかはあなた次第!日本にいては絶対得られない体験をこれでもか!と積重なてもらいます。経験・年齢・性別・語学力不問です。
http://samurai-fc.asia/

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