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元清水のゴトビ監督、ブリーラムの指揮官就任に「アジアのトップを狙う野心がある」

ブリーラム・ユナイテッドの新監督に就任したゴトビ氏 [写真]=ブリーラム・ユナイテッド

 2011年から2014シーズン途中まで清水エスパルスを率いたアフシン・ゴトビ氏が、タイ・プレミアリーグ(TPL)の強豪ブリーラム・ユナイテッドの監督に就任した。

 日本を離れて以来、約2年ぶりとなる監督復帰に「目標はすべての国内タイトルを獲得すること。来年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で決勝トーナメントに進出し、最終的にはいつかACL優勝を狙いたい」と壮大な青写真を描いた。

 2014年7月に清水の監督を退任した後は、主にオランダに拠点を置きながらヨーロッパのチームを指揮することを目指した。「いくつかのクラブとは合意に近づいたが、さまざまな理由で実現しなかった。監督の仕事に就くために必要なのは、資質や経験だけでなく、国籍、人脈、政治力、トレンド、タイミングなど、いろいろな要素が複雑に絡んでくる。ヨーロッパのクラブにとってアジア系アメリカ人に監督を託すことは大きな賭けだが、いつかその障壁を壊したい」と野望を口にする。

ゴトビ

2011年1月〜2014年7月まで清水エスパルスで指揮を執っていた [写真]=Getty Images

 2015年9月には親交の深い元オランダ代表FWパトリック・クライファート氏が監督を務めるキュラソー代表で2試合限定の臨時アシスタントコーチを務めた。2018 FIFAワールドカップロシアの北中米カリブ海3次予選でエルサルバドルに勝てば契約を延長する可能性もあったが、ホーム&アウェーの2戦合計0-2で惜しくも敗れた。

 アメリカ、韓国、イラン、日本で積み重ねてきたキャリアの中で、これだけ長い充電期間は初めてだ。52歳の指揮官は「ほぼ休みなしで働き続けてきたので、人生を振り返り、家族と過ごす時間に充てるにはいいタイミングだと思った」と明かす。ヨーロッパ以外のチームからは多くのオファーを受けたが、慎重に時間をかけて新天地を選んだ。「この22カ月でたくさんのことを学んだ。それは富や名声や肩書にこだわらないこと。そして大切なのは健康と、家族や友人を愛すること」と実感を込める。

 ブリーラム・UはTPLを3連覇中で、昨シーズンはカップ戦との2冠を達成。2013年にはACLでベスト8に躍進した。今シーズンのACLはサンフレッチェ広島と同じグループFで最下位に終わり、国内リーグは第13節終了時点で首位と勝ち点8差の3位。ここからの巻き返しが必要となるが、アジアで豊富な指導実績を持つゴトビ氏は「JリーグもKリーグ(韓国)もTPLより長い歴史があるので、比較するのは難しい。ただ、タイのサッカーは飛躍的な進化を遂げていて、リーグや代表チームへの投資も増えている。ブリーラム・Uはアジアのトップを狙う野心を持っており、私もインパクトを残せるだけの資質と経験があると信じている」と意欲的に話す。

ゴトビ

約2年ぶりの監督復帰となったゴトビ氏。タイからアジア制覇を狙う [写真]=ブリーラム・ユナイテッド

 東南アジアで次のステップを踏み出した一方で、古巣の清水は監督交代を繰り返してJ2に降格した。サポーターや関係者の間では今でもゴトビ体制への賛否は分かれるが、3年半を過ごした古巣への愛着は今でも強い。「エスパルスと日本のファンに温かく応援してもらったことは忘れられず、素晴らしい思い出として残っている。クラブを離れてしまい、J1に残留するための手助けができなくて残念だった。再びJ1に戻ってこられるように心から願っている」とエールを送った。

文=田丸英生(共同通信社)
Text by Hideo Tamaru(Kyodo News)

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