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90歳のサッカーライター賀川浩氏がFIFA会長賞を受賞「この上ない名誉」

2015.01.13

FIFAのブラッター会長(右)とスピーチをする賀川氏(左) [写真]=FIFA via Getty Images

 FIFA(国際サッカー連盟)主催のバロンドール表彰式が12日にスイスのチューリッヒで行われ、サッカーライターの賀川浩氏が日本人初となるFIFA会長賞を受賞した。賀川氏は自身の公式サイト(http://kagawa.footballjapan.jp/)で、授賞スピーチのオリジナル版を13日に掲載している。

 2014年12月29日に90歳となった賀川氏は、「バロンドールの表彰という、年に一度のFIFAのすばらしいセレモニーに出席できて光栄に思います。またFIFA会長賞というとても大きな賞を頂くことはこの上ない名誉です」と、喜びと感謝を示した。

 1974年の西ドイツ・ワールドカップから2014年のブラジル・ワールドカップまで、10大会連続で取材するなど、ジャーナリストとして62年間活躍を続けている賀川氏。「10回取材をしたワールドカップについても、新聞や雑誌で多くのページを使いました。その量と内容には多少の自負もあります」と語るが、「日本というローカルの記者にすぎません」とし、同賞の受賞を悩んだことを告白している。

 しかし、「日本サッカーが近年に急速に成長したこと、その成長についてメディアが多少の役割を果たし、そのメディアのなかでの最年長者として(ブラッター)会長は私を表彰して下さるのだと思うようになりました」と続けると、「日本のフットボールジャーナリストの最年長者としてこの受賞の名誉をうけることで、FIFAがメディアを大切なものと考えていることを伝えたいと思います」として、受賞を決断したことを明かしている。

 また、ゼップ・ブラッター会長との関係について、「会長は1979年第2回ワールドユース日本開催、ディエゴ・マラドーナが19歳で活躍した大会に、FIFAの担当者として大会の運営にあたられました。そのときの記者会見でフランス語をブラッターさんが英語に訳し、その英語を私が日本語で記者たちに伝えたこともありました」と振り返り、「そのとき以来、ブラッター会長は日本サッカーに対して常に好意的であり、バックアップして下さることをいつも感謝しています」と、同会長に感謝を示した。

 そして、賀川氏は「私の英語はそのとき以来進歩していないので、今日の授賞式参列もいささかちゅうちょした」と明かすも、「私の若い仲間たちから、(マヌエル)ノイアーや(クリスティアーノ)ロナウドや(リオネル)メッシに会えるだけでもいいじゃないか、大スターたちのサインをもらうことを忘れないで、と励まされ送り出されました」と、出席の決断をした理由を冗談を交えて語っている。

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