財政悪化が懸念されるユヴェントス [写真]=Getty Images
ユヴェントスが、巨額の赤字を抱えている模様だ。7日、イタリアメディア『calcioefinanza.it』が報じている。
クラブの株式を保有している投資持ち株会社『エクソール』の発表によると、ユヴェントスは2020-21シーズンに1億9,070万ユーロ(約250億円)の損失を計上したとのこと。また、2019-20シーズンの損失は8,970万ユーロ(約117億円)だったため、1年間で負債額がほぼ2倍に膨れ上がったことになる。世界中のクラブがコロナ禍による財政難にあえいでいるなか、ユヴェントスも例外ではないことが明らかとなった。
ユヴェントスは、イタリア国内でも数少ない“自前の”スタジアムを保有するクラブ。これまでのユヴェントスにとって、規模や質において高い評価を受ける『アリアンツ・スタジアム』を有しているのは大きな利点だった。だが『calcioefinanza.it』によると、ユヴェントスは他クラブよりもチケット収入の割合が大きいため、無観客試合を強いられるコロナ禍とのミスマッチが発生。結果的に、財政悪化に拍車がかかったと見られている。
さらに、2020-21シーズンはスポーツ面でも苦しいシーズンとなった。チャンピオンズリーグ(CL)ではラウンド16止まり。セリエAでもインテルにスクデットを奪われ、10連覇を逃した。スーペルコッパ・イタリアーナでナポリを破って2シーズンぶり9度目の戴冠、コッパ・イタリアでもアタランタを下して3シーズンぶり14度目の栄冠を勝ち取ったが、優勝を目論んでいたメジャー大会のCLとセリエAで結果を残せなかったことで多くの批判を受けた。
なお、ユヴェントスの会計は2015-16シーズンに410万ユーロ(約5億4,000万円)、2016-17シーズンに4,260万ユーロ(約55億7,000万円)と黒字だったものの、以降は4年連続で赤字となっている。