[写真]=Getty Images
ブンデスリーガは14日、1試合の交代人数を最大5人まで認めることを正式に決定した。FIFA(国際サッカー連盟)が国際サッカー評議会(IFAB)に要望し、発表された期間限定のルールを導入するのは、世界の主要リーグで初めてのこと。16日から再開するリーグ戦で適用される。
交代枠の拡大は、リーグ再開後の過密日程で選手をケガのリスクから守る狙いがある。ただブンデスリーガの発表では、交代回数は試合中3回までとハーフタイム中の最大4回となり、同時に交代するのは最大2名が望ましいとされている。それでも交代枠が3人から5人に増えることで、途中出場の選手が結果に与える影響は大きくなるだろう。プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラ、セリエAなどでも、再開に向けて同様の措置が取られることが予想され、今後は“スーパーサブ”の重要性が増すと考えられる。
では、途中出場選手の得点比率が最も大きいクラブはどこなのか。移籍情報サイト『transfermarkt』を参照し、欧州4大リーグに在籍する全78クラブの数値を比較してみた。トップ10を以下、ランキング形式で紹介する。
なお調査の結果、今季ここまでの全試合で3枚の交代枠を使い切っているのは、ユヴェントスやマジョルカなど15クラブ。最も交代数が少なかったのはバーンリーで、1試合平均2人だった。また途中出場の選手による得点数が“ゼロ”だったのは、SPAL(イタリア)とブレーメン(ドイツ)の2クラブだけだった。
※情報はすべて5月14日時点のもの
[写真]=Getty Images
10位 レバンテ(スペイン) 18.8%
チーム総得点:32ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール
チーム得点王のFWロジェール・マルティや、レアル・マドリードからレンタル中のFWボルハ・マジョラルら5名が途中出場からゴールを挙げている。総得点(32)はリーグ11位だが、途中出場選手の得点数(6)は4番目に多い。今季ここまで10勝を挙げているが、うち3勝は途中出場選手のゴールが決勝点となったものである。
9位 アトレティコ・マドリード(スペイン) 19.4%
チーム総得点:31ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール
途中出場選手の得点率は20%に達するほどで、その割合はレアル・マドリード(16.3%)やバルセロナ(12.7%)を大きく上回る。ディエゴ・シメオネ監督の采配が当たっていると言えるが、総得点はリーガ・エスパニョーラで下から数えた方が早く、やはりチーム全体の得点力不足が目立つ印象だ。ちなみに途中出場からの得点数が最も多いのはMFビトーロで、ここまで2ゴールを挙げている。
7位タイ アタランタ(イタリア) 20%
チーム総得点:70ゴール
途中出場選手の得点数:14ゴール
今季ここまで、欧州4大リーグではバイエルン(73ゴール)に次ぐ70ゴールを挙げているアタランタ。途中出場選手による得点数(14)は唯一の2桁を記録し、うち半数をFWルイス・ムリエルが叩き出している。セリエA最強の“ジョーカー”を擁する彼らは、交代枠の増加が認められれば、さらなる躍進を果たすかもしれない。
7位タイ シェフィールド・U(イングランド) 20%
チーム総得点:30ゴール
途中出場選手の得点数:6ゴール
プレミアリーグから唯一、トップ10にランクインしたのがシェフィールド・Uだ。途中出場選手の得点数(6)は、マンチェスター・Cと並んでリーグトップ。昇格1年目ながら7位と躍進している彼らだが、限られた戦力をフル活用しているクリス・ワイルダー監督の手腕が光る。
6位 レッチェ(イタリア) 20.6%
チーム総得点:34ゴール
途中出場選手の得点数:7ゴール
レッチェは途中出場選手の得点数(7)がセリエAで4番目に多い。なかでも目立つのがキャプテンを務めるMFマルコ・マンコースで、途中からピッチに立った4試合で2ゴールをマーク。第23節のナポリ戦(3-2)では直接フリーキックを決めて、チームを勝利に導いた。
5位 グラナダ(スペイン) 21.2%
チーム総得点:33ゴール
途中出場選手の得点数:7ゴール
ここまで戦ったリーグ27試合すべてで3枚の交代枠を使い切っているグラナダ。チーム最多の6ゴールを挙げるFWダルウィン・マチスが、途中出場数(13)の最も多い選手である。途中出場からのゴール数(2)も、FWアントニオ・プエルタスと並ぶチームトップである。
4位 ヘタフェ(スペイン) 24.3%
チーム総得点:37ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール
ヘタフェもここまでのリーグ戦全試合で交代枠を使い切っているチームだ。途中出場選手の得点数は「9」と、リーガ・エスパニョーラではバルセロナとレアル・マドリード(共に8得点)を上回る単独トップ。そのうち8ゴールを記録するのがFWアンヘル・ロドリゲスで、リーグ最強の切り札となっている。今冬にバルセロナへの移籍話が浮上したのも納得のデータだろう。
3位 パルマ(イタリア) 25%
チーム総得点:32ゴール
途中出場選手の得点数:8ゴール
パルマは、途中出場選手の得点数が総得点の4分の1を占める。チームトップの成績を残しているのは在籍1年目のFWアンドレアス・コルネリウスで、第8節のジェノア戦(5-1)では79分からの出場でハットトリックを達成した。途中出場からの得点数(5)は、アタランタのムリエル(7)に次いでリーグ2番目の多さだ。
2位 ホッフェンハイム(ドイツ) 25.7%
チーム総得点:35ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール
ホッフェンハイムでも新加入選手たちが躍動。サルギス・アダミヤン、イフラス・ベブー、ユルゲン・ロカディア(今年1月に退団)のFWトリオが途中出場から5ゴールを奪っている。チームトータルではライプツィヒと並んでブンデスリーガ最多の9ゴールを挙げており、ドイツ勢で唯一、途中出場選手による得点率が20%を超えた。リーグ再開後は躍進が期待できそうだ。
1位 ヴェローナ(イタリア) 31%
チーム総得点:29ゴール
途中出場選手の得点数:9ゴール
欧州4大リーグで途中出場選手による得点率が最も高かったのはヴェローナだ。その割合は唯一の30%超えを記録している。最多の3ゴールを挙げているFWジャンパオロ・パッツィーニをはじめとして、5選手が途中からピッチに立って得点をマーク。第23節のユヴェントス戦(2-1)ではパッツィーニが決勝点を奪うなど、今季から指揮を執るイヴァン・ユリッチ監督の采配が冴えを見せている。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia