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【コラム】終盤を迎えたセリエA、すでに始まっている来季の監督レース

2017.03.16

アッレグリ監督、スパレッティ監督、ソウザ監督、ピオリ監督(左上から時計回り) [写真]=Getty Images

 セリエAも終盤に差し掛かってきた。このままユヴェントスの首位独走が続きそうだ。あとはチャンピオンズリーグ(CL)の出場権枠争いがますます激化し、2位ローマ、3位ナポリは1試合たりとも気が抜けない。また4位以下も望みを託して、最終節までデッドヒートが繰り広げられるだろう。

 シーズン終了とほぼ同時にクラブがまず決めなければならないのが、来シーズンの監督だ。現時点で続投が確実なのは2020年までナポリとの契約があるマウリツィオ・サッリ監督、今シーズンのビッグ・サプライズとなったアタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督だ。後者はヨーロッパの大舞台も夢ではない好成績をあげている。またラツィオのシモーネ・インザーギ監督も、ヨーロッパのカップ戦出場を決めれば契約が2019年までの延長される模様だ。

 さて、それでは”移籍”の可能性が高いのは誰か。まずフィオレンティーナのパウロ・ソウザ監督だ。オーナーのアンドレア・デッラ・バッレ氏との関係は、もはや修復しがたいところまで行ってしまっている。来シーズンについてはっきり明言しないユヴェントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督の後任ではないか、という声もある。

 そしてまた、ローマのルチアーノ・スパレッティ監督もユヴェントス行きの噂がある。ただ本人は海外(プレミアリーグ)でやりたいようなので、先はわからない。アッレグリ監督も同じ意向で、アーセナルの新監督になるのではないかと具体的なチーム名まで挙がっている。マンチェスター・Cで成功したロベルト・マンチーニ氏や、レスターを奇跡の優勝に輝いたクラウディオ・ラニエリ氏のように、イタリア人指導者の憧れはプレミアリーグなのだ。

 今シーズン途中からインテルのベンチに座り、うまくチームを立て直したステファノ・ピオリ監督は、続投と退任のパーセンテージが微妙だ。契約は2018年まで、大のインテリスタという本人は、熱意にあふれている。しかしフロントとしては、もう少し華のある監督、つまりネームバリューのある人物を待ち望んでいる。そして、「いつかはインテルの監督に」と口にしたアトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督の影も気になる。3位の座、すなわちCL出場権を獲得すれば、ピオリ監督は来シーズンもインテルを指揮できるだろう。

文=赤星敬子

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