2016.04.19

本田に再び訪れた試練…監督交代でレギュラー争いが厳しい状況に

本田圭佑
ブロッキ監督の初陣で本田に出場機会はなかった [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

 シーズン終盤を迎え、セリエAでプレーする日本人2選手の明暗が分かれつつある。

 まずポジティブな状況にいるのは、インテルのDF長友佑都だ。先日、新たに3年契約を締結した長友は、16日のビッグマッチにフル出場。2位ナポリとの一戦で、FWホセ・カジェホンとのマッチアップでは完璧に抑えた。ナポリがFWゴンサロ・イグアインを出場停止で欠いていたとはいえ、失点なしの2-0の勝利は快勝だったと言っていいだろう。翌17日、ローマがアタランタと引き分けたことで、3位獲得に望みをつないだ。

 一方のFW本田圭佑には、苦難が訪れている。ミランのシルヴィオ・ベルルスコーニ会長はシニシャ・ミハイロヴィッチ氏を電撃解任し、ユースからクリスティアン・ブロッキ新監督を大抜擢した。同会長の完全な独断だ。今シーズン末までという契約だが、その就任後の初戦でサンプドリアに1-0と勝利を収めたため、同監督の評価は一気に高まった。

 そして本田だ。同監督は就任会見でユース時代の4-3-3をベースに、同じ4バックで2トップの4-3-1-2を起用する可能性も示唆した。トップ下構想で、本田が本来のポジションに戻れるかもしれないという仮想もあった。しかし、新監督が選んだのは中盤ならオールマイティにこなせるMFジャコモ・ボナヴェントゥーラだった。それもそのはず、これまでのミランで彼はコンスタントに安定したパフォーマンスを見せてくれるという意味では、間違いなくトップだ。どの監督からの信頼も厚く、頼りにできるプレーヤーなのだ。

 4-3-1-2の布陣で臨んだサンプドリア戦でも、ボナヴェントゥーラは決勝点となったFWカルロス・バッカへのアシストを決めている。ボナヴェントゥーラにとって、最も得意とする位置ではなかったはずだが、無難にこなした。ユヴェントスとのコッパ・イタリア決勝を含め残り6試合となった今のミラン。ブロッキ監督が勝利したフォーメーション、起用した選手を変更することは考えにくく、うまくいっている間は本田をスタメンで使うとは思えない。つまり本田にとって、非常に厳しい状況に陥っているのだ。

 ミハイロヴィッチ前監督の時代も、本田がベンチを温めた期間があった。そんな中、昨年12月のフロジノーネ戦で素晴らしいプレーをし、信頼を再び勝ち取った経緯がある。今回また訪れた試練を、本田はどう乗り越えていくのだろうか。再び真価が問われる時期にきている。

文=赤星敬子

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