2015.11.01

本田&長友の体作りとは…元ミランのトレーナー・遠藤友則氏が分析/連載第1回

本田圭佑
セリエAでプレーする長友(左)と本田(右)[写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

 ミランで16年間、メディカルトレーナーとして選手たちの体をケアしてきた遠藤友則氏にミラノ市内で話を聞くことができた。昨シーズン末でクラブを離れたものの、ディエゴ・ロペス、ナイジェル・デ・ヨング、クリスティアン・サパタら3選手から個人的に依頼を受けて、9月から一カ月ミラノに滞在し、体のケアをしていた。そんな同氏にどうしてもイタリアでプレーしている本田圭佑(ミラン)、長友佑都(インテル)の体やイタリアなどのクラブ事情について聞きたかった。特にミラノの2選手は今季、厳しいシーズンになりそうだ。長友は昨年、度重なるけがに泣かされほとんど一年を棒に振ってしまった。

 セリエAの選手にもパーソナルな治療家をつけている選手は多い。「専属とまではいかなくても、クラブの契約トレーナー以外に体を見てくれる人を持っている人は多いんじゃないかな。本田選手とかは日本人の専属のトレーナーがいますしね。けれど彼らがきちんとしているのは、捻挫のようなけがをした場合は、クラブの医療グループに任せ、それよりも身体全体のコンディションを専属のトレーナーがみているという形を取っている。例えば足首の捻挫をしてクラブのトレーナーが治療している時期も、体全体、特に上半身のコンディションを維持させる。メディカルトレーナーは毎日体を触っていれば、どこが悪くてどこが……というのは感じる」と具体的な例を挙げた。また、トレーナーでもそれぞれ得意分野があり、それ以外を補充してくれる同僚を持っているので、それを紹介することもあるという。選手によっては信用できるトレーナーにしか触らせない場合もあるそうだ。

 長友についてはどう見ているのだろうか。「(決して大柄ではないが)お尻もしっかりしているし、良い体をしているように見えますね。彼の体幹は素晴らしいと言われていますが、お尻の筋がしっかりしているから体幹のトレーニングやることによって素晴らしい動きができるのであり、体幹トレーニングばかりしてあの体は作れないと思います」と分析した。

 元ミランの選手で長友の友人であるアントニオ・カッサーノが、彼の持久力の高さにはびっくりしている。何しろ、週2試合にフル出場しても全く問題ないフィジカルだと言っていたそうだ。また、遠藤氏の師匠の長崎文彦フィジカルドクターも「とんでない持久力がある」と感心していたという。

 基本的に生まれ持った高い能力の選手でありながら、筋バランスのとれていない選手も多く、また、単に筋力の問題だけではなく、動きの面でバランスのとれている選手とそうでない選手がいる。そんな選手たちも自身の体がどんなタイプなのかを自覚できるようになるのは、30歳過ぎないと分からないため、周囲のコーチ、メディカル、フィジカルらのスタッフのサポートを必要とする。同氏は長友に「あれだけ走れる選手だから、頑張ってほしい」とエールを送った。

文=赤星敬子

【遠藤友則(えんどう・とものり)氏】1961年4月20日生まれ。静岡(旧清水)市出身。サッカーをしていた高校3年生の時、ひざを痛め、当時の川鉄千葉病院(現在の千葉メディカルセンター)で手術を受け、その後、大学時代に夜間学校での鍼、灸、マッサージについて勉強する。卒業後、千葉市の鍋島整形外科に勤務後、独立する。Jリーグ開幕から清水エスパルスのチーフトレーナーとなる。ミランから移籍してきたマッサーロ氏に腕を見込まれ、1999年にミラノへ。2015年6月末までメディカルトレーナーとして所属した。現在は鍋島整形外科に戻り、日本のスポーツ医学の発展や高校サッカーの育成、Jリーグへの橋渡しなど多分野にわたって活動している。

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