2015.08.31

悪童バロテッリが古巣スタジアムに帰還…見守るミランファンの本音は?

マリオ・バロテッリ
エンポリ戦でベンチ入りするも出番はなかった [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

文=赤星敬子

 メルカート締め切りわずかでミランに再移籍してきた“暴れん坊”マリオ・バロテッリが29日、本拠地サン・シーロに姿を見せた。試合前にはクラブが作った“戻ってきたバロテッリ”のごとく移籍日のドキュメント・ビデオが、大スクリーンに映し出された。これには熱狂的なミラニスタの集うクルヴァ・スッドから大きなコールが沸き起こった。クラブとサポーターが一体になって、カムバックしたバロテッリを盛り上げていこう、という意向が伝わってきた。選手紹介でもアナウンサーの「マーリオ!」に続いて、スタンドからは「バロテッリ!!!」の大声が響き渡り、後半はアップを始めたバロテッリの姿に観客は拍手をして見守った。

 さて、ファンや識者はバロテッリのミラン復帰をどのように捉えているのだろうか。「本当によく戻ってきてくれた、頼むぞマリオ」と心から歓迎しているのだろうか。

 ミラノ郊外の練習場ミラネッロに到着した25日も、カーザ・ミランに姿を見せた時も、集まったサポーターたちからは、拍手と歓声が飛んだ。ミラノ市内の空港でも100人以上がバロテッリの到着を待ち受けていたという。しかしその中からは「間抜けな行動はするなよ。この道化者が!」とか「何かやってみせろよ!」、「これ以上の過ちは許されないぞ!」などの厳しい声も飛んだ。ほとんどの人がポジティブに応援する中で、やや侮辱気味な言葉も聞かれたというのが現状だ。

 イタリアメディア『Milannews.it』が移籍決定直後に実施したアンケート調査があった。「バロテッリのミラン復帰に納得しているか?」という質問だ。結果はイエスが31.26%、ノーが68.74%だった。投票者たちの複雑な心境がうかがえる。サポーターズ・クラブ「コリアーテ」会長のウンベルト・レニャーニ氏は、「我々はガックリしている。(ズラタン)イブラヒモビッチを期待していたのに、来たのはバロテッリだった。マリオの発言は信じられない。例え彼のポテンシャルの強さを信用していたとしても。彼次第だ。たった一人、彼だけだ」とコメントした。また「カネグラーテ」会長のラフェエレ・ディ・ジョルジョ氏も「彼にとって全ての道が閉ざすようなことはしないだろう。ただこれが(一流選手として起用される)最後の可能性だ」と崖っぷちだという見方をした。

 マンチェスター・Cにバロテッリを呼んだほど、あれだけ同選手の才能とプレーを買っていたインテルのロベルト・マンチーニ監督も結果的にさじを投げた。同監督よりも厳しいシニシャ・ミハイロビッチ監督が、ミランでバロテッリを再生させられるのか。元イタリア代表のチロ・フェラーラ氏は次のように話している。「バロテッリの運命は彼の手に委ねられているのではない。足でもない。それは頭だ。ポジティブな流れがあれば、以前に感じていた環境の中でプレーさせてもらえるようになるだろう」。何度となく聞かれたバロテッリの“ラスト・チャンス”。力を発揮してスーパー・マリオになるカギを握っているのは本人だけだ。

欧州リーグ順位表

リヴァプール
3pt
チェルシー
3pt
ボーンマス
3pt
欧州順位をもっと見る
バイエルン
84pt
シャルケ
63pt
ホッフェンハイム
55pt
欧州順位をもっと見る
バルセロナ
93pt
アトレティコ・マドリード
79pt
レアル・マドリード
76pt
欧州順位をもっと見る
ユヴェントス
95pt
ナポリ
91pt
ローマ
77pt
欧州順位をもっと見る