2014.02.12

ミラン新人監督セードルフの迷いと経験不足…伊紙は酷評「ABCから学び直し」

セードルフ
ナポリ戦の敗戦後、肩を落とすセードルフ監督 [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

文=赤星敬子

 8日に行われたセリエA第23節で上位ナポリとの差を圧倒的に思い知らされたのが、ミランだった。日本代表MF本田圭佑は胃腸炎と発熱で遠征に同行せず、後半からの出場となったカカもインフルエンザからの病み上がりでベストコンディションではなかった。

 それにしても、この試合で明らかにクラレンス・セードルフ新監督の迷いと指揮官としての経験のなさが露呈されることになった。ナポリの本拠地サン・パオロで、ミランの驚くべきスタメン表が発表された。4-2-3-1の予想通りの布陣だったが、2列目にはイニャツィオ・アバーテ、ロビーニョ、アデル・ターラブトという3人が並んだ。本職がサイドバックのアバーテがワントップのマリオ・バロテッリの背後につく?

 誰もが想像すらしなかったリストだった。

 確かにアバーテには中盤での経験もある。しかしアバーテのサイドハーフ起用はサプライズと言うより、ミステリーだった。試合前日の監督会見でセードルフ監督は本田のコンディションについて触れていないことから、運悪く本田抜きで中盤を構成しなければならなかったのかもしれない。急場しのぎで満足な戦術練習もなく、ナポリとの本番を迎えたのだろう。それにしても、だ。

 セードルフ監督の迷いが現れていた。前半は2列目に右からアバーテ、ロビーニョ、ターラブトと並べた。そして前半終了後、「アバーテが前線で苦しんでいたため」(同監督)、後半に入ってディフェンスに下げた。そしてサイドバックのウルビー・エマヌエルソンを上げ、カカとターラブトをセンターに置いた。ゴンサロ・イグアインのゴールなどであっという間にナポリに逆転された70分、エマヌエルソンに変えて、リッカルド・モントリーヴォを投入する。モントリーヴォを司令塔としてカカが右、ターラブトが左に移った。3-1でナポリが快勝し、ゴール枠内シュート数はナポリの15本に対し、ミランは5本という差がついた。

 試合後「本田とカカが熱を出し、そんな中、試合に臨まなければならなかった」とセードルフ監督は話した。そしてフォーメーションに関しては19日のチャンピオンズ・リーグ、アトレティコ・マドリート戦を意識したものだったことも明らかにした。モントリーヴォは出場停止となっている。もちろんCSKAモスクワですでにプレーした本田も登録リストから外れている。

 ただいくら実戦形式が必要であったとしても、ナポリ相手にCL仮想布陣で臨んだ姿勢は理解し難い。CLも大事だが、セリエAでの勝ち点は必須だ。好調ナポリとドローに持ち込める手段はなかったのか。

 ナポリ戦翌日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のミラン担当記者は最低評価の「4」をセードルフ監督につけた。そして痛烈なコメントを投げかけた。

「プロの監督へ。監督養成コース卒業(予定)は無効になる。トリノ戦での中盤での選手起用の強固なアイデアは価値があった。しかしこのナポリの最高権力の中でミランが見えた。この調子で進んでいくならば、再びアルファベットのABCから学び直し、再出発する必要があるだろう」と、路線変更を促した。さらに10日にはロビーニョが左内転筋痛でリタイア。アトレティコ・マドリード戦までに復帰できるかどうか、微妙なところだ。

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