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ブンデス2部優勝で初タイトル!…原口元気「久しぶりに鳥肌が立った」

2018.05.14

先発で76分までプレーした原口元気。デュッセルドルフの2部優勝に貢献した [写真]=Bongarts/Getty Images

 歓喜の瞬間は突然訪れた。ブンデスリーガ2部優勝を決定づける劇的ゴールに、すでに途中交代でピッチを退いていたMF原口元気もベンチを飛び出して喜びを爆発させた。「びっくりしました。最後の最後だったんで。久しぶりに鳥肌立ちましたね」。

 デュッセルドルフは13日に行われたブンデスリーガ2部第34節でニュルンベルクと対戦。最終節で実現した“優勝決定戦は”、アウェイの2位デュッセルドルフが開始12分までに、首位ニュルンベルクに2点先行を許す厳しい幕開けとなった。先発出場した原口も「2点目を取られた時はちょっとネガティブな感じになった」と話すように、優勝が遠ざかる重い2失点だった。

 それでもトップ下で先発出場したMF宇佐美貴史が流れを変えた。37分にヘディング弾で反撃の狼煙を上げ、チームに勢いをもたらす。すると59分にはDFニコ・ギーセルマンがミドルシュートを沈めて試合を振り出しに戻した。ただ、デュッセルドルフは引き分けのままだと、得失点差で優勝を逃すことになる。タイムアップが迫るに連れてニュルンベルクサポーターの興奮も一層高まってきたが、終了間際にドラマが待っていた。

 後半アディショナルタイム1分、左サイドからMFダヴォル・ロヴレンが左足アウトサイドで絶妙なクロスを送ると、中央のDFカーン・アイハンが頭で叩き込んで値千金の勝ち越しゴール。デュッセルドルフが土壇場で3-2の逆転勝利を収め、ブンデスリーガ2部制覇を果たした。

 試合後、ビールでびしょ濡れとなった原口は「最初はどうなるかと思いました」と2点差からの逆転劇を振り返った。「普通だったらアウェイで2-0にされると、(相手は)首位のチームだし、なかなか難しい。でも最後までみんな諦めずにやれたと思う。そこは選手やプレーがうまくいったというよりも、今日は気持ちの部分でフォルトゥナ(デュッセルドルフ)の強さが出たかなと思います」。

 キャリア初のタイトルとなった。2008年に浦和レッズでデビューを飾って10年。9日に27歳となったばかりの原口は、悲願だった自身初タイトルの喜びを噛み締めた。「本当に欲しかった。移籍した時から昇格とタイトルは自分の中で目標にしていた。ギリギリでしたけど、最低限それが達成できて、もちろん初めてですし、気持ちいいですね」

 今シーズンの前半戦はヘルタ・ベルリンで出場機会を失っていたが、後半戦は冬にレンタル移籍で加入したデュッセルドルフで輝きを取り戻した。「すごく久しぶりに、こんなに信頼して使ってもらえて、サッカー自体をすごく楽しみました。その結果として優勝や昇格というチームとしての目標が達成でき、少なからず貢献できて本当に嬉しい。僕も本当にいい経験をさせてもらいました」。長いシーズンを終えた原口は、初タイトルという勝利の美酒と、この半年間での充実感を存分に味わっていた。

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