武藤嘉紀が今季リーグ戦8点目で勝利に貢献 [写真]=Bongarts/Getty Images
残留を決める1発となった。FW武藤嘉紀が5日に行われたブンデスリーガ第34節のドルトムント戦で今シーズン8点目を決め、マインツの1部残留を確定させる勝利に貢献した。
残留へ負けられないマインツは、敵地でも立ち上がりから果敢に攻め、開始わずか4分に先制。20歳のユース出身MFボテ・バクがデビュー2戦連発となる先制点でチームに勢いをもたらすと、13分には武藤に見せ場が訪れた。左サイドのFWパブロ・デ・ブラシスからのクロスを、ニアに飛び込んだ武藤がヘディングで流し込んで追加点。「ニアに入っていくことは試合前に言っていた」と狙い通りのゴールだった。
「パブロがスピードある選手じゃないので、いつもカットインしてくる。相手は(クロスが)ファーにくると思うけど、(自分が)そこでニアに入っていくのでボールをくれと言っていた。言っていることを完璧に体現できたゴールでしたね」
マインツは16分に失点し1点差とされたが、その後は堅い守備でドルトムントの猛攻をシャットアウト。結局、武藤のゴールが決勝点となり、2-1の勝利と残留決定に貢献した。「こういう緊張した一戦、かつドルトムント相手に点を決められたことは、非常に自信になるし、去年に続いて残留を決めるゴールをとれて今日は本当に嬉しい。こういう緊張している試合や大舞台はやっぱり得意だし、逆に沸き立つものがあるので、今日はそういうところを結果で示せて良かったと思います」。
ドイツでキャリアハイのリーグ戦8ゴール目となった。今シーズンのブンデスリーガ日本人選手最多得点だが、武藤は「8点じゃ納得はいってないですね」と満足することはない。「FWである以上、8点というのは多い数字だとは思っていないですし、納得いっていないです。もっと取れる自信もあります」。
1試合を残して残留を決め、武藤は「ホッとしています」と安堵の様子だが、ブレーメンをホームに迎える12日の最終節に向けて、「最後も貪欲に点を取りに行きたいと思います」と意気込む。目指すは、マインツでFW岡崎慎司(現レスター)が2年連続で達成した2ケタ得点。「今日も2点目を取れたと思うので残念ですけど、ラストあと2点とって2ケタ行ければ、最高かなと思います」。武藤の今シーズンの挑戦はまだ終わらない。
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By 湊昂大