重傷を負い引退危機に瀕しているダリオ・スクデリ [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images
「真実の愛」をスローガンに掲げるドルトムントが文字どおり慈悲深さを見せた。昨年9月、ユースリーグのレギア・ワルシャワ戦で重傷を負った19歳のイタリア人DFダリオ・スクデリに救いの手を差し伸べたようだ。ドイツ誌『kicker』などが伝えている。
スクデリは、試合中に対戦相手と同時にボールを蹴りあった際、ひざの十字じん帯2箇所を断裂、外側側副じん帯に加えて半月板の損傷。そして、ひざから下の血流が止まり、切断を回避するための緊急手術を受けていた。
U-17およびU-19でドイツ王者に輝き、サイドバックとしてプロ入りも視野に入っていたスクデリは、すでに8回の手術を受けている。復帰の可能性こそあるものの、本人はすでにセカンドキャリアも視野に入れて「スポーツマネージメント」を大学で学ぶ意向をクラブに伝えたようだ。
だが、ドイツ国内で「スポーツマネージメント」を学士で学ぶには主に私立大学に行く必要があり、年に1万ユーロ(約130万円)を超える学費がかかるという。そのため、同選手はクラブに学費を借りられないか、尋ねたようだ。
これを耳にしたハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEO(最高経営責任者)は学費を全面的にクラブが受け持つことを即決し、彼にその旨を約束したのだ。『ビルト』紙は「ドルトムントの素晴らしい行為だ!」と絶賛している。
こうした人間味のある対応が、ファンの熱いサポートを受ける理由のひとつなのかもしれない。
By サッカーキング編集部
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