ブンデスリーガ第33節で先発出場を果たした長谷部(左)と清武(右) [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第33節は7日、ドイツ各地で行われ、日本代表MF長谷部誠の16位フランクフルトは同MF香川真司の所属する2位ドルトムントを1-0で破った。
残留争いの渦中にあるフランクフルトにとっては、逆転優勝の懸かる格上相手の大金星。3連勝で15位に浮上し、2部降格圏を脱した。14日の最終節では、勝ち点差「1」で16位のブレーメンとの大一番に臨む。
ドルトムント戦で6試合連続のフル出場を果たした長谷部は、14分にドイツ人MFシュテファン・アイグナーの決勝ゴールをアシスト。前節のダルムシュタット戦で決めた3年ぶりのゴールに続き、今節でも勝利に大きく貢献した。
好調が続く長谷部について、地元紙『Frankfurter Rundschau』は「シーズン・ラストスパートで、やっとチームリーダーになった」と、高評価。残留争い中のチームをけん引する完全復調に太鼓判を押すと、採点も「2」点に相当する「Gut dabei(良い働き)」の評価をつけた(ドイツメディアの採点は最高1点、最低6点)。
同紙は「走って多くのスペースを埋めた。彼にとっては、どんな距離でも遠くはなかった」と持ち前のハードワークを絶賛。「決勝ゴールをクロスでアシスト。これも偶然ではない」と、好調が続く長谷部がアシストを決めたことも、驚くことのない当然の流れだとした。
一方、すでに降格と最下位が確定している日本代表MF清武弘嗣、同DF酒井宏樹、同MF山口蛍所属のハノーファーはホッフェンハイムと対戦。28分に清武が今シーズン5ゴール目となる決勝ゴールを挙げ、1-0で逃げ切った。先発出場の清武は63分までプレー。酒井と山口はメンバー外だった。
スポーツサイト『Sportal.de』は清武に対してチーム最高タイとなる「2」点をつけ、「またしても、天分のテクニックを持つゲームメーカーとして、攻撃で違いを見せつけた」と、攻撃の核を担う背番号10に高い評価を与えた。2部降格に伴い、今シーズン終了後の移籍が噂される中、「決勝ゴールで結果を残しただけでなくパスも確実に通し、ブンデスリーガのライバルチームに向けてのアピールとなった」と、清武の争奪戦になると示唆している。