盛んにボール出しの指示を飛ばす武藤だったが、なかなかボールは出てこず [写真]=ムツ カワモリ
マインツに所属する日本代表FW武藤嘉紀の欧州デビューとなった9日のDFBポカール1回戦で、チームは3部コットブスに3-0で快勝した。
マインツの地元紙『Allgemeine Zeitung』は、今シーズン初戦となったコットブス戦の結果を踏まえ、レギュラー布陣の展望を掲載。FWのスタメン争いでは、1トップで先発したドイツ人FWフロリアン・ニーダーレヒナーが武藤より一歩リードという位置付けになり、その理由として、昨シーズンまでマインツに所属していた日本代表FW岡崎慎司とそっくりのプレースタイルが挙げられた。
「マルティン・シュミット監督、望むイレブンを見つける」とのタイトルがつけられた記事の冒頭には、「コットブス戦でスタメン出場した11人が今後も先発する可能性は、かなり高い」とあり、当面はコットブス戦のメンバーがベースになるとの見方を示した。
武藤は、1トップで先発したニーダーレヒナーに代わり、70分から出場。両者が争うFWについては、以下のように書かれている。
「武藤がいかに強い気持ちでデビュー戦に臨んだかということは、試合後の言動から十分にくみ取ることができた。『(パフォーマンスに)満足していない』と反省を込めて振り返っていた。確かに、武藤はゴール、アシストとも決められなかったが、投入されたのはコットブスが攻勢に出ていた時間帯。マインツのシュートチャンスはほぼない状況で、彼にも弁解の余地がある」
「フロリアン・ニーダーレヒナーもゴールはなかったが、この日本人ライバルに比べるとそこまでは気にしていないようだった。現時点では、屈強なフィジカルを持ち合わせているニーダーレヒナーが一歩リード。疲れ知らずに走り回り、時には下がってボールを受ける姿は、武藤と関係が深いあの選手をほうふつとさせる。それは岡崎慎司だ」
マインツのFWに求められるプレースタイルが、今も変わることなく岡崎慎司(現レスター)であり、レギュラーとしてやっていくためには、“岡崎スタイル”を継承し、体現することが必要だと言えそうだ。