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バイエルン、ペップよりクロップに興味あった?独杯前の揺さぶりか

2015.04.27

グアルディオラ監督(左)とクロップ監督(右)[写真]=Bongarts/Getty Images

 26日にブンデスリーガ3連覇を果たしたバイエルンが、2012-13シーズンで退団したユップ・ハインケス監督の後任として、ドルトムントを率いるユルゲン・クロップ監督に接触していたことが明らかになった。

 クロップ監督は、ジョゼップ・グアルディオラ監督とともに候補に挙がったものの、最終的にバイエルンはグアルディオラ監督を選んだという。

 バイエルンの経営顧問を務めるヘルムト・マルクヴォルト氏が、ドイツのラジオ局のインタビューで明かしたもので、「彼(=クロップ監督)のことは本気で考えていた。ウリ・ヘーネス(当時の会長)から電話があり、『グアルディオラに決めた。これからクロップに電話して、断りを入れる』と伝えられた」と明かしている。

 当時のクロップ監督といえば、就任4年目の2011-12シーズンにリーグ連覇とクラブ初となるDFBポカールとの国内2冠を達成し、押しも押されもせぬ名将に上り詰めていた頃。常に1番いいものに手を伸ばすバイエルンなら、クロップ監督に白羽の矢を立てたとしても不思議ではない。

 加えて、ユルゲン・クリンスマン氏が就任した2008年にも、クロップ監督の名前が取り沙汰されたのは周知の事実。のちにヘーネス氏が当時のことについて、「バイエルンにはクリンスマンではなく、クロップを監督に迎えたかった」と明かした話は有名なこと。

 その頃のクロップ監督は、エレベーターチーム(昇降格を繰り返すチーム)から脱しきれないマインツの指揮官ながらも手腕は高く評価されており、ドイツのTVでのユーモアあふれる名解説で「TVドイツ代表監督」として、スター監督の道を歩み始めていた。それでも、「天下のバイエルンに2部監督」というアンバランスさは、話題性十分のニュースだった。

 ここまでのところ、クロップ監督とは縁があまりないように見えるバイエルンだが、フランツ・ベッケンバウアー名誉会長も大手メディア『スカイ』で、「グアルディオラ監督の後任として、当然クロップの名前は上がるだろう。私がまだ会長だった頃にも、彼のことはよく話題になっていた。グアルディオラには長くミュンヘンにいて欲しいと思っているが、クロップが常に我々のテーマであることは変わらない」と話すなど、目を離すことはなさそうだ。

 一方のクロップ監督だが、代理人はドイツ紙『ビルト』に対し、「事実ではない」と否定。「我々のところに断りが入ったことはない。この件に関しての話し合いなどなかった以上、断る必要もない」と反論している。

 奇しくもバイエルンドルトムントは28日に行われるDFBポカール準決勝で対戦する。チャンピオンズリーグとの3冠を狙うバイエルンが、クロップ監督の花道を飾るべくタイトル獲りに向かうドルトムントに対し、得意の揺さぶりをかけているようにも見える。

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