シャルケのドイツ代表MFユリアン・ドラクスラー [写真]=Bongarts/Getty Images
ドイツ紙『デア・ヴェステン』は10日、MF香川真司が所属するドルトムントのドイツ代表DFマッツ・フンメルスが同クラブと締結した2017年までの契約に、移籍に関する付帯条項をつけなかったことを報じたが、同紙は“別の例”としてDF内田篤人が所属するシャルケのドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーについても報道している。
8日、『デア・ヴェステン』が伝えた内容によると、ドラクスラーは2013年にシャルケとの契約を2018年まで延長したが、その際に「4550万ユーロ(約63億円)が積まれた場合、移籍は可能」という付帯条項を盛り込んだという。
将来有望と見られている同選手を市場価格以下で売り出すのはシャルケにとっても避けたいところ。したがって、この規約はクラブ側にとってもむしろ望まれたものだったそうで、同クラブのマネージャー、ホルスト・ヘルト氏は同紙に対して、以下のようにコメントしている。
「移籍金の付帯条項を設けることで、今後のプランが立てやすくなる。プランを固めることは、チームの運営にとって非常に大事だからね」
ドラクスラー本人もこのことは承知しているようで、『デア・ヴェステン』の取材に、「これは双方にとっていいものだ。クラブは確実にお金を得られるし、僕にとっても自身の今後を自ら選択できるチャンスが生まれてくるんだ」と話している。
大金が動く現在のサッカー界。移籍に関する特約を設けることは単に選手の“わがまま”などではなく、ビジネスを円滑にするための1つの手段として、今後ますます広がりを見せていくかもしれない。