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マルセイユ、補強方針批判のヴィラス・ボアス監督を職務停止に…懲戒処分へ

2021.02.03

マルセイユがビラス・ボアス監督を解任 [写真]=Getty Images

 DF酒井宏樹とDF長友佑都が所属するマルセイユは2日、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督の職務停止を発表した。

 ヴィラス・ボアス監督は同日の記者会見で突如、クラブに辞任を申し出たことを明言。補強方針を巡ってフロントと対立があったことを公にしていた。指揮官による発言を問題視したマルセイユは「クラブに損害を与えた」として指揮官に対する懲戒処分の手続きに入ったことを発表した。

 大手メディア『スカイスポーツ』によると、ヴィラス・ボアス監督は、3日に行われるリーグ・アン第23節のランス戦に向けた前日会見で、「クラブの方針に賛同できないため、辞表を提出した。(フロントからの)返事を待っている。お金はいらないし、ただクラブを去りたいだけだ」と発言。

 その理由に、今冬にセルティックからレンタル移籍で加入したフランス人MFオリヴィエ・エンチャムの獲得を巡って、クラブと補強方針の相違があったという。指揮官は「冬の移籍市場で新しい選手(エンチャム)を獲得したが、それは私が獲得にノーといった選手だった」とコメント。自身が望んでいない補強がクラブの一存で決まったと主張し、公に補強方針を批判した。

 これに対し、クラブは「マルセイユと毎日貢献してくれるクラブの従業員に対して深刻な損害を与えるものである最近繰り返される言動を考慮すると、今回の決断は避けられないものでした」として即座に解任を決定。「ゼネラルマネージャーのパブロ・ロンゴリア氏に関する本日の記者会見での発言は容認できません」と監督の発言を強く非難した。

 さらに、クラブは声明で「彼の卓越した功績は疑われるべきではありません。それどころか、その功績はこの未曾有の危機による影響を受けた今冬の移籍市場において誰もが歓迎するものでした」と続け、「懲戒手続きを経て、アンドレ・ヴィラス・ボアス氏に対して制裁を下す可能性もあります」とコメントしている。

 現在43歳のヴィラス・ボアス監督はこれまでポルト、チェルシー、トッテナム、ゼニト、上海上港などで指揮。2019年夏からマルセイユの監督を務め、公式戦60試合で29勝13分18敗を記録した。就任初年度の昨シーズンは新型コロナウイルスの影響により、リーグ・アンが第28節までで打ち切りとなったものの、最終順位2位に導き、7シーズンぶりのチャンピオンズリーグ本戦出場に貢献した。今シーズンはリーグ・アン第22節を終えて、9勝6分5敗(2試合未消化)で首位リールと勝ち点差16で9位につけている。

 また、昨年5月にも退任報道が出ていたが、クラブはすぐに否定して契約延長オファーを提示したと発表。だが、契約延長には至らなかったようで、同監督は今年1月に「今季の実績を見ても、契約は終わりそうだ。延長はありえないと思う」と話し、契約満了を迎える今年6月で退任する意向を明かしていた。

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