追加点を決めたジャマル・ムシアラ[写真]=Getty Images
欧州各国のサッカー代表チームによって争われる『EURO2024』のラウンド16が29日に行われ、ドイツ代表とデンマーク代表が対戦した。
ドイツ代表は、連勝スタートでグループステージの突破を早々に決めると、最終戦では劇的なゴールで引き分けに持ち込み、首位通過を果たすことに成功。対するデンマークは、グループステージを3試合連続引き分けの無敗で2位突破を決めた。
ドイツ代表はFWレロイ・サネ、DFダヴィド・ラウムがスタメンに入り、DFマクシミリアン・ミッテルシュテット、MFフロリアン・ヴィルツがベンチスタートとなった。また、累積警告による出場停止で欠場するDFヨナタン・ターに代わって、ニコ・シュロッターベックが先発に入っている。
一方、デンマーク代表は累積警告による出場停止となったMFモルテン・ヒュルマンドに代わって、MFトーマス・デラネイがスタメン入り。FWアンドレアス・スコフ・オルセンが今大会初先発し、FWヨナス・ウィンドはベンチスタートとなった。
前半立ち上がりから開催国のドイツが大歓声を受けて、デンマークを押し込んだ。すると、4分にコーナーキックからシュロッターベックがヘディングで競り勝ち、ゴールネットを揺らす。しかし、ヘディング直前のプレーでファウルがあり、ノーゴールの判定となった。
得点が認められなかったドイツだが、勢いそのままにデンマークを攻め立てる。7分にはジョシュア・キミッヒ、直後の8分のコーナーキックではシュロッターベック、10分にはカイ・ハフェルツ、11分にはロベルト・アンドリッヒが枠内シュートを放つが、すべてデンマークGKカスパー・シュマイケルがことごとくセーブし、得点を許さなかった。
ドイツの猛攻を受けたデンマークだが、引き下がることなく組織的な守備を続けた。攻撃面でも21分にはヨアキム・アンデルセンのロングフィードからクリスティアン・エリクセンがボールを収めてシュート。24分にはヨアキム・メーレがペナルティエリア内からシュートを放ち、31分にはペナルティエリア手前からのフリーキックをエリクセンが直接狙って、ゴールを脅かした。
一進一退の攻防が続いた中、35分に会場のジグナル・イドゥナ・パルクに雷の大きな轟音が響いた。直後に試合が一時中断。約25分間の中断の末、無事に試合が再開された。
再開後、すぐにチャンスを作ったのはドイツだった。左サイドからラウムがクロスを入れると、ゴール前でカイ・ハフェルツがヘディングシュート。しかし、これはシュマイケルが好セーブでピンチを凌ぐ。一方、デンマークも42分にラスムス・ホイルンドが相手ペナルティエリア内でシュロッターベックからボールを奪ってシュート。前半終了間際の45分にはカウンターから再びホイルンドがシュートを放つが、得点を奪うことはできなかった。
スコアレスで前半を終えると、後半立ち上がりにデンマークが決定機を作る。48分、相手陣内左サイドからのフリーキックの流れからゴール前の混戦を生みだし、最後はヨアキム・アンデルセンがゴールネット揺らした。しかし、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入。直前にデラネイがオフサイドとなり、得点が認められなかった。
すると、直後の51分、ドイツはカウンターのこぼれ球を拾ったラウムがペナルティエリア内からクロスを入れると、ヨアキム・アンデルセンのハンドを誘発。主審のマイケル・オリバー氏はプレーを流したが、再びVARが介入し、ドイツにPKが与えられた。このPKをハフェルツが冷静に右隅へ決めて、ドイツが先制に成功した。
先制点を奪ったドイツは、59分にカウンターからハフェルツが独走してペナルティエリア内へ侵入。並走したサネがアンドレアス・クリステンセンに倒されたあと、ハフェルツがシュート。しかし、シュートは枠を外れて得点は奪えなかった。
それでも68分にドイツが追加点を奪う。シュロッターベックのロングフィードからジャマル・ムシアラが抜け出すと、ドリブルで持ち運んでゴール右隅へシュート。これがゴールネットを揺らし、ドイツが2点差に広げた。
さらに90分、途中出場のニクラス・フュルクルクからヴィルツにパスが渡り、ヴィルツがゴールネットを揺らす。しかし、これはオフサイドの判定となり、得点は認められなかった。
試合はこのまま2-0でドイツが勝利し、準々決勝進出を決めた。敗れたデンマークは決勝トーナメント1回戦敗退となった。
By サッカーキング編集部
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