4年に一度、欧州で最も強い国を決めるユーロが、今年はフランスで開催。これまでの16カ国から24カ国に出場国が拡大し、7月10日まで熱い試合が繰り広げられる。
同大会はテレビ朝日が地上波放送。試合の中継以外にも、同局で放送15年目を迎えている『やべっちF.C.』にて、ユーロ2016のコーナーを設けて、大会の模様をお届けしていく。
『サッカーキング』では、番組のMCを務める矢部浩之さんとレギュラーの中山雅史さんに大会の見どころなどを聞いた。
インタビュー=小松春生
写真=野口岳彦
レヴァンドフスキがどこまでやれるか
今大会で注目の国や選手はありますか?
矢部浩之 優勝候補は総合的に見て、ドイツかなと思いますね。注目という点ではスペインです。パスサッカーが見ていて面白いですし、小気味よくつなぐスタイルがすごく好きですね。
中山雅史 僕はロベルト・レヴァンドフスキがポーランド代表でどういう活躍をできるか注目しています。バイエルンでは絶対的なエースですが、国の代表として戦う時にどれだけ力が発揮できるんだろうと。周りの力があって、クラブで得点できているのではないということをここで証明してもらいたいですね。やはりFWとして、デンと構えているレヴァンドフスキやズラタン・イブラヒモヴィッチがどんなプレーを見せてくれるか、楽しみですよね。
矢部浩之 あとはベルギーですね。FIFAランキングが今のところずっと上位で。果たして、その通りにいくのかなと。
中山雅史 そう。この大会で証明されます。FIFAランキングの順位通りにベルギーが強さを見せれば、「やはりスゴイ」となりますし、次のW杯へ向けての注目度もさらに高まります。そのベルギーと日本は対戦して(※2013年11月にベルギーで対戦して3-2で日本が勝利)、僕も見に行っていました。今、ここまで伸びてきているベルギーに日本代表も勝てたわけですから、「日本も可能性がある!」というところにつながる。そういう思いも持ちたいですね。
2004年のギリシャのようなことが起こるかも
今大会からは参加国が16カ国から24カ国に増えたこともポイントです。
矢部浩之 そうですね。だから「え?」みたいなサプライズが起きる可能性も期待したいです。2004年大会のギリシャみたいなことがあるかもしれないですね。
今大会はフランスでの開催ですが、開催国はいかがでしょうか?
中山雅史 ポール・ポグバをはじめとした若い選手が出てきて、どう躍動していくのか。ここで名を上げようとしている選手が多いと思います。そういう若い選手たちがどれだけ出てくるのだろうと。日本においても、若い選手がどんどん出てこないといけませんよね。今の若い選手は元気ないから、本来こうじゃないといけない。U-23日本代表のメンバーがガンガン突き上げていくようなパワーがほしいですね。ユーロを見て、「ここがすでに俺たちのいる年代なんだ」と感じれば、ハッと思うんじゃないかなと。
矢部浩之 「あいつ同い年やで」みたいな。
中山雅史 そうですよ。「同級生じゃん!」「あいつ何中だよ」って思いますよね。
矢部浩之 (笑)。イングランドでも18歳のマーカス・ラッシュフォードとかいますしね。若い選手は一つ注目ですね。
W杯を見据えても重要な大会
日本で見る方の観戦のポイントは何でしょうか?
矢部浩之 僕も生で大会を見たことはないですけど、W杯とは全然違う盛り上がり方やって聞いたことがあります。その熱さを体感したいですし、みなさんにも体感してもらいたいですね。
中山雅史 2018年のW杯はロシアで開催なので、歴史から言えばヨーロッパのチームが結果を残す大会になる。そうなるとユーロでのチームの戦い方や在り方がそのままロシアに直結すると思います。W杯を見据える意味でもチェックしたいですね。
日本代表を応援する立場としても大事な大会ですね。
中山雅史 そうです! 日本代表がW杯に出場することを祈りつつ、どういう国が名乗りを上げるのか。対戦する可能性があるチームの本気が見られますからね。時差があって大変かと思いますけど、僕も解説しますので、ぜひ見ていただきたいですね!
矢部浩之 (笑)。W杯ももう2年後に迫っていますし、先を見据えるという点でも見るべき大会であるのは間違いないですね。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長