2016.06.15

指揮官の「年俸」から見るユーロ出場24カ国ランキング…ベスト&ワースト監督は?

ユーロ出場24カ国、最も高給取りの指揮官は…?  [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 早いものでユーロ2016も出場24カ国が出そろい、全チームが1試合ずつを戦い終えた。

 ここまでは、あらゆるゲームが実力伯仲の熱戦続き。強豪国から小国まで、どのチームも監督が試行錯誤の末に立てたプランを遂行しており、しっかりと準備をして臨んできたことをうかがわせるハイレベルな大会となっている。

 そんな各チームを率いる監督たちは、果たしてどれくらいの給料をもらっているのだろうか? 英紙『デイリーメール』が掲載した、指揮官24名の推定年俸ランキングを見てみよう。

1位 ロイ・ホジソン/イングランド/68歳/350万ポンド(約5億2350万円)
2位 アントニオ・コンテ/イタリア/46歳/315万ポンド(約4億7115億円)
3位 ファティ・テリム/トルコ/64歳/270万ポンド(約4億384万円)
4位 ヨアヒム・レーヴ/ドイツ/56歳/215万ポンド(約3億2157万円)
5位 ビセンテ・デル・ボスケ/スペイン/65歳/200万ポンド(約2億9914万円)
6位 ディディエ・デシャン/フランス/47歳/130万ポンド(約1億9444万円)
7位 マルセル・コーラー/オーストリア/56歳/115万ポンド(約1億7200万円)
8位 マーティン・オニール/アイルランド/64歳/100万ポンド(約1億4957万円)
9位 フェルナンド・サントス/ポルトガル/61歳/96.2万ポンド(約1億4388万円)
10位 ベルント・シュトルク/ハンガリー/52歳/77万ポンド(約1億1517万円)
11位 ヴラディミル・ペトコヴィッチ/スイス/52歳/57.5万ポンド(約8600万円)
12位 マルク・ヴィルモッツ/ベルギー/47歳/51.5万ポンド(約7702万円)
13位 ラーシュ・ラーゲルベック/アイスランド/64歳/34.6万ポンド(約5175万円)
14位 マイケル・オニール/北アイルランド/46歳/25万ポンド(約3739万円)
15位 クリス・コールマン/ウェールズ/45歳/20万ポンド(約2991万円)
15位 アダム・ナヴァウカ/ポーランド/58歳/20万ポンド(約2991万円)
17位 アンテ・チャチッチ/クロアチア/62歳/19.2万ポンド(約2871万円)
18位 パヴェル・ヴルバ/チェコ/52歳/17.5万ポンド(約2617万円)
19位 エリック・ハムレン/スウェーデン/58歳/15.4万ポンド(約2303万円)
19位 ジャンニ・デ・ビアージ/アルバニア/59歳/15.4万ポンド(約2303万円)
21位 ヤン・コザーク/スロバキア/62歳/13.8万ポンド(約2064万円)
22位 ミハイロ・フォメンコ/ウクライナ/67歳/10.4万ポンド(約1555万円)
23位 アンゲル・ヨルダネスク/ルーマニア/66歳/9.2万ポンド(約1376万円)
24位 レオニード・スルツキ/ロシア/45歳/ボーナスのみ

 最高額をもらっている監督はホジソンだ。これにコンテ、テリム、レーヴ、デル・ボスケといった有名どころが続く形となった。

 ただ、実は彼らの報酬は、ビッグクラブの監督と比べれば“格安”である。たとえば、この夏からマンチェスターの2強クラブでそれぞれ指揮を執るジョゼ・モウリーニョ、ペップ・グアルディオラ両監督の推定年俸は1500万ポンド(約22.4億円)と言われている。彼らは別格としても、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督も700〜800万ポンドでそれぞれ10億円超を稼いでいる。ユーロ後からチェルシーの新監督になるコンテだって、西ロンドンでの報酬は年間650万ポンド(約9.7億円)と報じられ、アズーリと比べて倍増だ。

 もちろん、試合数から日々の労働時間まで仕事量も大きく違ってくるが、ビッグクラブと代表チームでは金額にこれほどまでの差があるのだ。

 さらに小国の代表監督まで見渡せば、代表監督のサラリーは本当に“ピンキリ”なのだとわかる。加えて、小国になればなるほど、指揮官とスター選手の賃金格差が顕著になる。たとえばスウェーデンのハムレン監督の年俸は15.4万ポンド(約2303万円)だが、これを同国のエースと比べてみると驚いてしまう。大会後、ズラタン・イブラヒモヴィッチがウワサ通りマンチェスター・Uと契約すれば、サラリーは「週給」で22万ポンド(約3294万円)前後と報じられている。つまり、このスーパースターは代表監督が1年で稼ぐ額を、たった1週間で稼いでしまうのだ。似たような例は、ウェールズのコールマン監督(年俸20万ポンド=2991万円)と、レアル・マドリードのギャレス・ベイル(週給30万ポンド=4492万円)などにも当てはまる。

 それでも、給料がもらえるだけありがたいのかもしれない。今回のユーロには、たった1人だけ「無給」で働いている監督がいるからだ。それはロシアのスルツキ監督である。

 ロシアは昨年7月にファビオ・カペッロを解任している。同国協会はカペッロに対し、もし指揮を続けていればダントツで今大会の最高額になっていた推定700万ポンド(約10億4814万円)もの年俸を支払っていたが、解任時点でW杯を開催する2018年まで契約が残っていたため、1100万ポンド(約16.4億円)とも言われる多額の違約金を支払う義務が生じてしまった。

Euro 2016 - Russia Press Conference


ロシアのスルツキはカペッロへの違約金で財政難の母国を助けるべく、ノーギャラで代表監督を引き受けた [写真]=Getty Images

 そこで白羽の矢を立てられたのがスルツキ。CSKAモスクワとの兼任で代表監督を任された彼は、財政難の協会からは成績に応じたボーナスのみで基本給をもらわないという約束をして「男気」を見せたのだ。

 そんな“最低賃金監督”が率いるロシアは、奇しくもユーロ初戦で、最も“高給取り”のホジソンが率いるイングランドと対戦。終了間際の同点ゴールでロシアが意地のドローをもぎ取ったこの試合は、なんとも皮肉な結果になった。

(記事/Footmedia)


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