バルセロナのラポルタ会長(左)と、レアルのペレス会長(右) [写真]=Getty Images
19日にラ・リーガ第26節が行われ、バルセロナとレアル・マドリードが対戦。バルセロナが本拠地『Spotifyカンプ・ノウ』でレアル・マドリードを2-1で下し、今シーズン4度目の“エル・クラシコ”を制した。
スペインメディア『Relevo』は19日、試合前の貴賓席で起きたある“異変”について報じた。今回の“エル・クラシコ”では、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長がスタジアムでの試合観戦を回避。一時期辞任していた時期はあったものの、2000年の当選から長きにわたってレアル・マドリードの会長職を務めているペレス会長にとって、『Spotifyカンプ・ノウ』の貴賓席で“エル・クラシコ”を観戦しないのは今回が初めてのことだ。
このような異例の事態となった背景には、“ネグレイラ事件”がある。バルセロナがスペインサッカー連盟(RFEF)審判技術委員会(CTA)のホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ元副会長の設立した会社『Dasnil 95』に対して金銭を支払っていたとされる疑惑は、スペインのみならず世界に衝撃を与えた。
レアル・マドリードは、“ネグレイラ事件”の重大さを憂慮する声明を発表し、訴訟が進んだ際には出廷する姿勢も示していた。これに対し、バルセロナのジョアン・ラポルタ会長は「我々の名前を汚そうとしている悪党どもに本気で立ち向かいたい」と、クラブは非難されるようなことをしていないことを主張。近年、ラ・リーガのCVCキャピタル・パートナーズからの資金調達に対する反対姿勢やスーパーリーグ構想などで良好な関係にあると言われてきた両クラブの間には、大きな亀裂が生じることとなった。
『Relevo』は「(元ポルトガル代表MF)ルイス・フィーゴのデビュー戦のような緊迫した場面でも、ペレス会長は必ずスタジアムを訪れていた。両者の関係性は予想もしなかった結論に達し、新たな次元に突入している」と伝えた。なお、ペレス会長の“エル・クラシコ”欠席は「強烈な敵意を向けられることが予想される」ためのリスク回避という見方が強いという。
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