ダービーで勝利を手繰り寄せた久保建英「今日は僕の日になる。そう思って目覚めました」

　ラ・リーガ第17節が14日に行われ、レアル・ソシエダはホームで開催されたアスレティック・ビルバオとの“バスク・ダービー”を3－1で制した。試合後、日本代表MF久保建英が公式インタビューに応じた。現地メディア『エル・ディアリオ・バスコ』がその様子を伝えている。

　FIFAワールドカップカタール2022による中断期間が終了し、チームに合流した久保は、ここまで再開後のラ・リーガ3試合すべてにスタメン出場している。迎えた今節は“ライバル”であるアスレティック・ビルバオとの一戦に。お馴染みとなったノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートとのコンビで先発した久保は、1点をリードして迎えた37分に“魅せる”。左に開いた位置で元スペイン代表MFダビド・シルバからのパスを引き出すと、ワンタッチで華麗に相手の股を抜き、ボックス内に侵入。スペイン代表GKウナイ・シモンの逆を突く強烈な一撃でゴールネットを揺らし、今季3ゴール目を記録した。久保は得点直後にユニフォームを脱いで喜びを爆発させ、スタジアムは熱狂に包まれた。

　1点を返されてハーフタイムに突入すると、後半にも久保は躍動する。相手のバックパスが乱れた隙を見逃さず、ドリブルでペナルティエリア内に侵入。GKと1対1のチャンスを迎えると、寄せてきたスペイン人DFイェライ・アルバレスに倒されてPKを獲得した。このPKをスペイン代表FWミケル・オヤルサバルが決めて勝負は決定的に。ダービーで決定的な仕事をやってのけたレフティーには、76分の交代時にスタンドから「クーボ！クーボ！」の盛大なコールが送られた。

　試合後、久保は「今日は絶対に僕の日になる。今朝はそう思って目覚めました」とダービーに臨む前の心境を告白。「チームはここまで6連勝と好調でしたが、僕自身に目を向けると、必要とされているゴールを決められない日々が続いていました。なので、『今日は僕の日にする』という想いと共に目を覚ましたのです」と語った。

　また、自身の得点シーンについては「僕らのチームはあのような場面でファーに折り返すことが多いです。あの場面では逆にニアを撃ち抜くことができました。相手GKを上手く騙せて良かったです」とコメント。PKのシーンに関しては、「個人的には、彼らにとって厳しすぎる判定だったと思います。イエローカードでも十分でした」と率直な心境を明かしつつ、自身に“ダイブ”の意図はなかったと説明している。

「彼らは僕が意図的に倒れたと感じたのかもしれませんが、個人的には2点目を決めたくて、気が付いたら地面に倒れてしまっていたという感覚でした。ダイブすることなんて微塵も考えていなかったです。僕だけでなく、前線の選手は全員ゴールを取ることを考えているはずですよ」

　ダービーを勝利し、公式戦7連勝を飾ったレアル・ソシエダは、17日にコパ・デル・レイ（スペイン国王杯）ラウンド16でマジョルカとの一戦に臨む。久保にとっては“古巣戦”だ。その後、21日に次節のラ・リーガでラージョ・バジェカーノと対戦する。