残り3試合時点で降格3クラブが決まった [写真]=Getty Images
バルセロナが2シーズンぶり25度目の優勝を果たしたリーガ・エスパニョーラ。タイトル争いに終止符が打たれた29日の第35節は、歓喜の一方で対戦相手のデポルティーボが降格決定の憂き目に遭うという、明暗がくっきり分かれる試合となった。
今シーズンの残留争いは、中位勢が順調に勝ち点を伸ばしたことにより、終盤戦を迎える前にレバンテ、デポルティーボ、ラス・パルマス、マラガの4クラブに絞られていた。ところが、レバンテが3月4日に指揮官交代を行った後、6勝1分け1敗と一気に勝ち点を積み上げたことで状況は一変。第33節にはマラガ、第34節にはラス・パルマス、第35節にはデポルティーボと、降格クラブが次々と決定した。
なお、残り3節の時点で降格3クラブが全て決定するのは、89年に及ぶリーガ・エスパニョーラの長い歴史において初めてとなる。また、マラガは自らの記録を更新する史上最多13度目、デポルティーボはベティスやムルシアと並ぶ11度目(歴代2位タイ)の2部降格となった。
リーガ・エスパニョーラに限らず、世界の多くのリーグでは、ひとたび2部に降格すると、1年で昇格できない限り、1部復帰に長い時間を要することが多い。実際にデポルティーボは、今まで10回の2部降格のうち8回は1年での1部復帰を果たしている一方、1973年に2部降格した際は1部復帰まで18年もの年月を要している。それだけに、デポルティーボ、ラス・パルマス、マラガの3クラブが、1年で1部に戻ってくることができるのかは注目だ。来シーズンの戦いは極めて重要な意味を持つことになるだろう。
文=北村敦