エスパニョール戦で圧巻のドリブルを披露したメッシ [写真]=Anadolu Agency/Getty Images
バルセロナの大黒柱であるFWリオネル・メッシが、本拠地カンプ・ノウでエスパニョールに4-1で快勝したダービーで見せた圧巻のプレーに、国内外から続々と称賛の声が届いている。しかし、バルセロナの宿敵であるレアル・マドリードの名物OBであり、現在はフベニルA(19歳以下のカテゴリー)の監督を務めている元スペイン代表MFのグティ氏は、この風潮に異論があるという。
メッシはこの試合、闘牛士さながらの身のこなしでエスパニョールの4選手を次々とかわし、FWルイス・スアレスのゴールをお膳立てした。しかし、スペインのテレビ局『Mega』のフットボール番組に出演したグティ氏は、メッシのプレーのレベルの高さを認めながらも、エスパニョールのスペイン人GKロベルト・ヒメネスがしっかりと対応していればゴールは生まれなかったとの見解を示した。
「あれは素晴らしい選手のプレーから生まれた素晴らしいゴールだ。だがそれ以上のことはない。むしろ、ゴールキーパーはもっとできたのではないかと思っている。なぜなら、あのメッシのシュートは簡単に止められるものだったにも関わらず、弾き損ねてスアレスにゴールをプレゼントしてしまったからだ」
グティ氏はまた、バルセロナやレアル・マドリードの中心選手であれば、メッシが見せた程度のプレーはできるとの持論を展開した。
「繰り返しになるが、素晴らしいプレーだよ。しかし、あの位ならネイマール、ギャレス・ベイル、クリスティアーノ・ロナウドはもちろん、ルカ・モドリッチだってできる」
歯に衣着せぬ発言が持ち味であるグティ氏はさらに、「あれはメッシが見せたから大騒ぎしているに過ぎない」と切って捨てている。
「バルセロナ寄りのメディアは、あのプレーをしたのがレアル・マドリードの選手だったら、同じように話題にはしていない」
文=北村敦