ベイル(11番)をはじめ、負傷者続出に悩まされているレアル [写真]=Getty Images
2月27日に行われたリーガ・エスパニョーラ第26節、アトレティコ・マドリードとの“マドリード・ダービー”に敗れたレアル・マドリードが危機に陥っている。首位バルセロナとは勝ち点差「12」もの開きがあり、今シーズンのリーガ制覇は絶望視されている。スペイン紙『マルカ』は、レアル・マドリードがライバルに大差をつけられた要因として、度重なる負傷者発生を挙げた。
レアル・マドリードの選手たちは、メディカルチームのリーダーであるヘスス・オルモ医師と数カ月前から戦争状態にある。アトレティコ・マドリード戦の後、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが「負傷者が多い」と公に不満を漏らすほど、負傷者の数がチームに大きな損害を与えている。選手たちはメディカルスタッフを信頼していない。予想よりも回復が遅れる事例も多く、ラファエル・ベニテス前監督やジネディーヌ・ジダン監督は、重要な選手を起用できないでいる。
今シーズン、最も多くの公式戦で負傷欠場しているのは、ウェールズ代表MFギャレス・ベイルで15試合。次いで、スペイン代表DFセルヒオ・ラモスが14試合、同DFダニエル・カルバハルが13試合、ポルトガル代表DFペペが12試合、コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスが11試合、フランス代表FWカリム・ベンゼマとブラジル代表DFダニーロが8試合、同DFマルセロが7試合、フランス代表DFラファエル・ヴァランが6試合となっている。
なお、今シーズンのレアル・マドリードは現時点で公式戦34試合を消化したが、選手全員が出場できる状態だった試合は3つしかない。負傷欠場がゼロの選手は、スペイン代表GKキコ・カシージャ、スペイン代表DFナチョ・フェルナンデス、ドイツ代表MFトニ・クロース、スペイン人MFルーカス・バスケス、スペイン代表MFイスコ、C・ロナウドの6人だけだ。
“野戦病院”と化したレアル・マドリード。チャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦ファーストレグでローマに2-0と快勝し、ベスト8進出に大きく前進している。タイトル獲得を見据えるためにも、負傷者の早期復帰が待たれるところだ。