2015.03.24

狂気と冷静…スアレスがクラシコで発揮した移籍金111億円の真価

ゴールを挙げて喜びを爆発させる [写真]=Getty Images

 カンプノウに集結した今シーズン最多の9万8760人が息を呑むような一発によって、勝負が決まった。

 22日に行われた首位バルセロナと2位レアル・マドリードが激突した“クラシコ”。打ち合いの展開で決勝ゴールが生まれたのは、56分だった。

 右サイドのダニエウ・アウヴェスからのロングボールが放物線を描くと、落下点を目指して猛者どもが殺到する。必死の形相で追いすがるペペとセルヒオ・ラモスの間をぶち抜いたルイス・スアレスが、なめるように右足アウトサイドでボールの勢いを殺すと、軽快なステップからすぐさま右足を振り抜く。丁寧なインサイドキックで放たれたボールは、ゴールを守るイケル・カシージャスにも触れられることなく、サイドネットに飛び込んだ。

 敵将のカルロ・アンチェロッティも、「スアレスはギリギリのスペースを探し、その巧妙さでゴールを決めた」と褒め称えるしかなかった。あまりに美しいゴールは、イヴァン・ラキティッチが「勝利を決めるのに決定的なものとなった」と振り返ったように、大きな意味を持つ。

 結果的に2-1でバルサが競り勝った試合での決勝ゴールは、宿敵を勝ち点4差に突き放す重要な一発でもあった。就任1年目で首位決戦の“クラシコ”を制したバルサを率いるルイス・エンリケも、「彼が決定力のある選手だということに満足している」と手放しの称賛を贈った。

 昨夏にリヴァプールから加わったが、ブラジル・ワールドカップで相手選手に噛みついていたため、序盤は出場できなかった。昨年10月に行われた今シーズン初の“クラシコ”で初出場すると、アシストこそ決めたがチームは1-3で完敗を喫していた。

 デビューから5カ月。前回の敗戦から宿敵の後塵を拝する時期が続いたが、スアレスが馴染んでいくにつれ、チームも再び上昇していた。自身もリターンマッチで勝負を決めた一発を、「バルサに来てから、最も重要なゴール」と喜ぶ。

「上手くコントロールできなければ、ゴールを越えるか、大きく逸れた。運よくシュートが上手くいったよ。アウヴェスが止まった時、僕の動きに合わせて彼が完璧なパスを送ってくれた」

 昨シーズンに6年ぶりの無冠の屈辱にまみれたチームを復活させるべく、推定移籍金8125万ユーロ(約111億2000万円)で加入した。

「努力を続けていかなければならない。なぜなら、 リーグタイトルはまだ手に入っていない」

 真価を発揮した夜、狂気と冷静さを併せ持つ28歳は満足することなく、勝利への飢餓感を口にしていた。

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