ラヒーム・スターリング[写真]=Getty Images
チェルシーは21日、FWラヒーム・スターリングの背番号「7」を剥奪し、新加入FWペドロ・ネトに与えることを発表した。
スターリングはエンツォ・マレスカ新監督のもと、プレシーズンでそれなりの出場機会を得て調整していたことから、新シーズンもチェルシーでプレーすることが濃厚とみられていた。しかし、クラブの移籍市場での立ち回りでスターリングの状況は一変する。
チェルシーは下部組織出身のイングランド代表MFコナー・ギャラガーとの契約延長に失敗し、経営的な観点から今夏の売却を目指した。同選手の獲得に興味を持っていたアトレティコ・マドリードは、U-23スペイン代表FWサムエル・オモロディオンをチェルシーへ売却し、その費用でギャラガーを補強しようと画策する。これはストライカーが補強ポイントだったチェルシーにとってもメリットのある取引だった。しかし、サム・オモロディオン本人がチェルシーへの移籍を拒否したことで、この計画は失敗に終わったと報じられている。
そこで代替案として、2022-23シーズン後半にチェルシーへレンタル移籍していたポルトガル代表MFジョアン・フェリックスが浮上。本来ストライカーの補強を目指していたはずだが、攻撃的MFのJ・フェリックスが加わることが濃厚となった。
しかし、攻撃的MFは飽和状態となっており、スターリング退団の可能性が浮上。そして、18日に行われたプレミアリーグ開幕節でスターリングはメンバー外となり、試合前に同選手の代理人が異例の声明を発表した。まずは3年契約を残していること、そしてクラブ公式の試合前資料に起用され、出場が期待されていたなかでメンバー外となったことなどを指摘し、『将来に対する説明』を求めた。
マレスカ監督は試合前にスターリングのメンバー外の理由について、「単なる技術的な判断だ。選手がそれを嫌がることはあるけど、それは普通のことだ」と移籍問題が理由ではないことを明かしつつも、試合後には「スターリングにはここにいて欲しいし、クラブには30人の選手がいて、皆にいてほしいと思っている。だが、全員を起用する場所はないから、数人は離れる必要もあるだろう」とコメント。攻撃的MFが飽和状態であることを認めていた。
そして、チェルシーは21日になって正式にギャラガーの売却とJ・フェリックスの獲得を発表。その後、スターリングの背番号「7」は、開幕節で背番号「19」をつけていた新加入FWペドロ・ネトに継承されることが決定。また同時に、8歳からチェルシー下部組織で育ったMFトレヴォ・チャロバーの背番号「14」は、新加入のJ・フェリックスに与えられることが併せて発表された。
23日に行われるUEFAカンファレンスリーグ予選の登録メンバーからもスターリングとチャロバーは外れており、移籍は規定路線と報じられている。
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By サッカーキング編集部
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