退団迫るマウント、チェルシーファンに別れ「満足していない人もいると思うけど…」

　マンチェスター・Uへの完全移籍が決定的になっているイングランド代表MFメイソン・マウントが、チェルシーファンに別れのメッセージを送った。

　現在24歳のマウントは6歳でチェルシーのU－9チームに加入した下部組織出身選手で、フィテッセやダービー・カウンティへのレンタル移籍を経て、2019年8月にトップチームデビューを果たした。以降中心選手として活躍し、ここまで公式戦通算195試合出場で33ゴール37アシストを記録している。

　現行契約が2024年6月30日までとなっていることから、チェルシーとしては契約延長のオファーを何度か提示したものの、年俸や契約年数などでマウントと合意に達することができず、同選手は今夏の退団を希望。チェルシーとしても来夏のフリー移籍を避けるために今夏の移籍市場で売却することを受け入れる方針を決めた。

　そんなマウントには複数クラブから関心が寄せられていたものの、早い段階でマンチェスター・Uと個人合意に達したことが明らかに。クラブ間交渉は難航したが、最終的には対面での交渉を経て4回目のオファーとなる5500万ポンド（約101億円）の移籍金に、出場試合数や成績などが関連する500万ポンド（約9億円）の追加オプションが付随した総額6000万ポンド（約110億円）で合意に達したことが報じられている。

　なお、イギリス紙『テレグラフ』によると、マンチェスター・Uでのマウントの給与は週給25万ポンド（約4590万円）、最大30万ポンド（約5510万円）になる可能性のあるボーナスが付随した契約になるという。すでにメディカルチェックも終えており、契約期間は2028年6月30日までとなる5年に、1年の延長オプションも付随した契約を締結する見込みとなっている。

　6歳から過ごすチェルシー退団が目前となっているなか、マウントは自身の公式インスタグラムを更新。動画で「こんにちは、チェルシーファン」と語り始め、チェルシーファンに向けて別れのメッセージを送った。

「過去6カ月の憶測を考えると、これは驚くべきことではないかもしれない。しかし、チェルシーを離れるという決断をしたことを伝えるのは簡単ではない。みんなには書面によるメッセージ以上の価値があると思う。だから、18年間に渡ってサポートしてくれたみんなにどれほど感謝しているか、直接伝えたいと思った」

「僕の決断に満足していない人もいると思うけど、キャリアの中で現時点ではこれが僕にとって正しいことなんだ。6歳の時にチェルシーに加入して一緒に多くのことを乗り越えた。ユースカップ、年間最優秀選手賞、スーパーカップ、クラブワールドカップ、そしてもちろん忘れられない夜を過ごしたチャンピオンズリーグもね」

「幼い頃から多大な影響を与えてくれたアカデミー、ジム（・フレイザー）、ニール（・バス）に感謝をしたい。それにこれまで働いてきたフランク（・ランパード）、トーマス（・トゥヘル）、グレアム（・ポッター）といった監督たち。バックルームスタッフやコブハム（チェルシーの練習場）の縁の下の力持ち、長年に渡って兄弟になったチームメイトたち。継続的な愛とサポートをしてくれる家族、そしてこれまで寄り添ってくれた最も重要なみんなもだ。みんなの幸運を祈っている」