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ワトフォードでの初陣は大敗…ラニエリ監督のキャリアを初陣で振り返る

2021.10.18

35年前に監督キャリアをスタートさせたラニエリ監督 [写真]=Getty Images

 ワトフォードのクラウディオ・ラニエリ監督が16日、プレミアリーグ第8節リヴァプール戦で初陣を迎え、0-5の大敗という結果に終わった。

 今月20日に70歳の誕生日を迎える名将が、監督キャリアをスタートさせたのは35年も前のこと。イタリア下部リーグのクラブを率いた後、カリアリをセリエC1からセリエAに昇格させた手腕が買われ、1991年にナポリの監督に就任。以降、監督として多くのクラブに携わり、浮き沈みを幾度となく経験してきた。

 そこで今回は、ナポリ以降にラニエリ監督が率いたクラブでの初陣を振り返る。

[写真]=Getty Images

▼ナポリ(1991年7月-1992年11月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:1991年8月28日コッパ・イタリア2回戦ファーストレグ・レッジャーナ戦(○1-0/A)

 カリアリでの手腕を評価され、ディエゴ・マラドーナが抜けたナポリの監督に就任。初采配となったコッパ・イタリアのレッジアーナ戦は、元ブラジル代表FWカレカの決勝弾で勝利を収めた。セリエAでも第1節アタランタ戦に1-0で勝利し、任期1年目を4位で終えたラニエリ監督だったが、2シーズン目の序盤に解任されている。

▼フィオレンティーナ(1993年7月-1997年6月)

初陣:1993年8月22日コッパ・イタリア1回戦エンポリ戦(○2-0/H)

 ナポリを解任された翌年に当時セリエBのフィオレンティーナに招聘されたラニエリ監督。初陣となったコッパ・イタリア1回戦はエンポリに2-0で勝利。セリエBでもパレルモとベネツィアに連勝し、公式戦3連勝スタートを切った。1年でセリエA昇格を達成し、1996年にはコッパ・イタリアで優勝。翌シーズンはカップウィナーズカップに参戦し、準決勝で最終的に大会を制したバルセロナに敗れている。

▼バレンシア(1997年9月-1999年6月)

初陣:1997年9月28日リーガ・エスパニョーラ第34節レアル・マドリード戦(●0-2/H)

 フィオレンティーナを退任した数カ月後、初の国外リーグへの挑戦を選んだラニエリ監督。就任初戦で前年度王者のレアル・マドリードとホームで対戦して完封負けを喫したが、同シーズンの適地での対戦は2-1で勝利。翌シーズンの終了後、リーグ4位というポジションとコパ・デル・レイ優勝を置き土産にチームを後にした。

▼アトレティコ・マドリード(1999年7月-2000年3月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:1999年8月22日リーガ・エスパニョーラ第1節ラージョ・バジェカーノ戦(●0-2/H)

 前年度にリーグで2敗を喫し、コパ・デル・レイ決勝でも敗れたバレンシアからラニエリ監督を招聘したアトレティコ・マドリードの選択は、最悪な結末を迎えた。開幕戦のラージョ・バジェカーノ戦での完封負けを皮切りに、3連敗スタートを切ったアトレティコ・マドリード。その後も勝ち点を伸ばすことができず、降格圏突入目前の17位まで低迷した3月にラニエリ政権を終結。最終的に19位まで沈み、2部降格を免れることはできなかった。

▼チェルシー(2000年9月-2004年6月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2000年9月23日プレミアリーグ第7節マンチェスター・U戦(△3-3/A)

 2000-01シーズンが開幕して間もなく、チェルシーはジャンルカ・ヴィアリ氏の後任として同じイタリア人であるラニエリ監督を招へい。1戦目の相手は、リーグ連覇中のマンチェスター・Uだった。大事な初戦で一時は2点のビハインドを追いながら、トーレ・アンドレ・フローの2得点でドローに持ち込んだラニエリ監督。ロマン・アブラモヴィッチ氏がオーナーに就任し、大型補強を敢行した2003-04シーズンはリーグ2位、チャンピオンズリーグ(CL)ベスト4の好成績を収めたが、シーズン終了後にジョゼ・モウリーニョ氏にポストを譲った。

▼バレンシア(2004年7月-2005年2月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2004年8月21日スーペル・コパ・デ・エスパーニャ決勝ファーストレグ・レアル・サラゴサ戦(○1-0/A)

 チェルシーを離れてすぐに、ラニエリ監督はバレンシアの監督に復帰した。前年度にリーグ制覇とUEFAカップ優勝にチームを導いたラファエル・ベニテス氏をリヴァプールに引き抜かれたバレンシア。ラニエリ体制での初陣は、リーグ覇者として出場したスーペル・コパ・デ・エスパーニャだった。適地での第1戦はビセンテのFKにより1-0で制したが、ホームでの第2戦には1-3で敗戦。リーグ戦でも結果を出せず、CLもグループステージで敗退。2度目のメスタージャでの挑戦は上手く行かず、シーズン終了を待たずしてスペインを離れることになった。

▼パルマ(2007年2月-2007年6月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2007年2月15日UEFAカップ ラウンド32ファーストレグ ブラガ戦(●0-1/A)

 ラニエリ監督としては珍しく、2年ものブレイクを挟んで次の就職先に選んだのはパルマだった。初采配となったUEFAカップのラウンド32第1戦のブラガ戦を含め、公式戦3連敗発進となったラニエリ監督。初勝利は8試合目のセリエAシエナ戦まで訪れなかったが、最終的には就任時に18位に沈んでいたチームを12位まで引き上げた。

▼ユヴェントス(2007年7月-2009年5月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2007年8月25日セリエA第1節リヴォルノ戦(○5-1/H)

 カルチョ・スキャンダルの制裁による降格からセリエA復帰を果たしたユヴェントスの指揮官に抜擢されたラニエリ監督。リヴォルノとのセリエA開幕戦で、ダヴィド・トレゼゲのハットトリックを含む5-1の大勝を収めて健在ぶりをアピール。最終的にリーグ3位でシーズンを終えてCL出場権を手に入れた。翌シーズンはCLではベスト16、セリエAでも長期間にわたって首位争いに参戦していたが、シーズン終盤に勝ちきれない試合が続き、2試合を残した段階でクラブを離れている。

▼ローマ(2009年9月-2011年2月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2009年9月13日セリエA第3節シエナ戦(○2-1/A)

 2009-10シーズン開幕直後に辞任したルチアーノ・スパレッティ氏の後任として、プロデビューを飾った故郷のクラブを率いることになったラニエリ監督。初陣となったシエナ戦では先制されながらもフィリップ・メクセスとヨン・アルネ・リーセのゴールで逆転勝利。1年目は首位インテルと勝ち点差わずか2ポイントの2位でシーズンを終了した。しかし翌シーズンは成績が振るわず、シーズン途中に辞任している。

▼インテル(2011年9月-2012年3月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2011年9月24日セリエA第5節ボローニャ戦(○3-1/A)

 2011年9月、インテルは同年夏に就任したばかりのジャン・ピエロ・ガスペリーニ氏を解任。後任として招聘されたラニエリ監督は、初戦でボローニャに3-1で勝利した。しかし期待されたような結果を出すことはできず、同シーズン中の3月に解任されている。なお、日本代表DF長友佑都はインテル時代にラニエリ監督の下で32試合に出場している。

▼モナコ(2012年5月-2014年5月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2012年7月30日リーグ・ドゥ第1節トゥール戦(○4-0/H)

 2012年に当時2部リーグのモナコの監督に就任し、開幕戦はトゥールに4-0の快勝。1年で昇格を達成し、2013年の夏にはハメス・ロドリゲス、ラダメル・ファルカオ、ジョアン・モウチーニョらを含んだ大型補強を敢行。昇格チームながらパリ・サンジェルマンに次ぐ2位でシーズンを終え、CL出場権も獲得したが、モナコは同シーズン終了後にラニエリ監督に別れを告げている。

▼レスター(2015年7月-2017年2月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2015年8月8日プレミアリーグ第1節サンダーランド戦(○4-2/H)

 モナコを退任後、ギリシャ代表で短期間だけ指揮を執ったラニエリ監督。2015年の夏に、“奇跡の残留”を成し遂げたレスターの監督に就任。初陣となった2015-16シーズンの開幕戦でサンダーランドに4-2で勝利。岡崎慎司が先制点を決めた第2節のウェストハム戦も2-1で勝利し最高のスタートを切ったレスターは、同シーズンに“奇跡の優勝”を成し遂げ、世界中のサッカーファンを驚かせた。翌シーズンはCLではベスト8まで勝ち進んだがリーグで苦戦。ラニエリ監督は栄光からわずか9カ月後に解任されている。

▼ナント(2017年7月-2018年5月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2017年8月6日リーグ・アン第1節リール戦(●0-3/A)

 レスター解任から数月後に就任したフランスのナントでは2連敗スタートを切ったラニエリ監督。それでも第3節から8試合連続で無敗を維持し、10節終了時点では3位につけ、シーズン終盤まで5位以内の座を維持していた。しかし終盤は勝ち星から見放され、第30節から7戦連続で未勝利。最終節を前に同シーズン限りでの退任を発表した。

▼フラム(2018年11月-2019年2月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2018年11月24日プレミアリーグ第13節サウサンプトン戦(○3-2/H)

 「イングランドに戻ってくる必要があると感じていた」。フラムの監督に就任した直後にラニエリ監督はプレミアリーグでの再々挑戦への強い思いを口にした。2018-19シーズンの開幕12節を終えた段階で最下位に沈んでいたフラムを託されたラニエリ監督。初陣でサウサンプトンに3-2の勝利を収めたものの、その後、勝ち点を大きく伸ばすことはできず、就任からわずか106日目で解任の憂き目に遭った。フラムはそのシーズン、最終的に19位で降格している。

▼ローマ(2019年3月-2019年6月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2019年3月11日セリエA第27節エンポリ戦(○2-1/H)

 ラニエリ監督に落ち込む暇などなかった。フラム解任からわずか8日後、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ氏の後任として古巣ローマの監督に復帰。初陣となったホームでのエンポリ戦は、パトリック・シックの決勝弾で2-1の勝利を収めた。しかし最終的には引き継いだ時から順位を上げることはできずに6位フィニッシュ。8年ぶりに戻った故郷でヒーローになることはできなかった。

▼サンプドリア(2019年10月-2021年6月)

クラウディオ・ラニエリ

初陣:2019年10月20日セリエA第8節ローマ戦(△0-0/H)

 2019年10月12日に最下位に沈んでいたサンプドリアの監督に就任したラニエリ監督。数カ月前に別れを告げたばかりのローマとの初陣は、スコアレスドローという結果に終わった。1年目を15位で終えると、翌シーズンは9位で終了。最終節の前に、契約満了に伴い、チームを離れることを発表していた。なお、ラニエリ監督が就任した直後の移籍市場でサンプドリアに加入した吉田麻也は、同監督の下で公式戦47試合に出場した。

(記事/Footmedia)

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