チェルシー対マンチェスター・Cが25日に行われる [写真]=Getty Images
25日に行われるプレミアリーグ第6節では、チェルシーが本拠地『スタンフォード・ブリッジ』にマンチェスター・Cを迎える。
開幕から4勝1分けと好調のチェルシーは現在首位に立っている。一方のマンチェスター・Cは、開幕戦でトッテナムに敗れて以降は3勝1分けの無敗。チェルシーとは勝ち点3差の5位につけている。昨季のチャンピオンズリーグ(CL)ファイナリストでもある実力者同士の一戦を前に、知っておきたい7つのトピックを紹介する。
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■トゥヘル就任以降はチェルシーが3連勝
トーマス・トゥヘル監督が就任して以降のチェルシーは、マンチェスター・Cに3戦全勝だ。5月に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、カイ・ハフェルツの先制点を守り切って勝利を収めたことは記憶に新しいが、その3週間前にエティハド・スタジアムで行われたプレミアリーグでの対戦も、先制されながら逆転勝利。さらにその3週間前にはFAカップ準決勝で激突したが、ファイナルに進んだのはチェルシーだった。チェルシーがマンチェスター・Cに4連勝となれば、2005年から2009年にかけての8連勝以来。また、トゥヘル監督はこの試合に勝てば、ジョゼップ・グアルディオラ監督に対して4連勝を収めた史上初めての監督となる。
■チェルシーはグアルディオラの天敵
グアルディオラ監督にとって、チェルシーは天敵と呼んでも良いだろう。公式戦での対戦成績は6勝5分け8敗(※PK戦は引き分けにカウント)。グアルディオラ監督が監督キャリアの中で、最も多くの敗戦を喫している相手がチェルシーだ。次に敗戦数が多いのはマンチェスター・Uだが、こちらは18戦して9勝3分け6敗と勝ち越しており、相性の悪さではチェルシーが群を抜いている。現在、チェルシーに3連敗中のグアルディオラ監督だが、過去に同じチームを相手に4連敗を喫したことは一度もないという。何としてでも敗戦は免れたいところだ。
■66年ぶりのアウェイ2連勝を狙うマンチェスター・C
昨季はチェルシーと公式戦で4度対戦し、3敗したマンチェスター・C。しかし唯一の勝利が、今回と同じくアウェイでのリーグ戦だった。アウェイでのプレミアに限定すると、マンチェスター・Cはチェルシーに対して最近6対戦で3勝(3敗)。それまで、スタンフォード・ブリッジ開催のトップリーグでは、23試合で2勝(8分け13敗)しかできていなかったことを考えると、同スタジアムへの苦手意識は払しょくされたようだ。トップリーグでマンチェスター・Cが、アウェイでのチェルシー戦で最後に2連勝したのは、1955年まで遡るという。昨季のリーグ覇者は、昨季のCL王者に対し、66年ぶりとなるアウェイ2連勝を飾ることができるだろうか。
■スコアラーの数に注目
今シーズンの両チームは、どこからでも得点を狙えるのが特徴となっている。プレミアリーグ開幕5試合でともに1失点と堅守が光る両チームだが、注目したいのはスコアラーの数だ。ここまでチェルシーは12得点、マンチェスター・Cは11得点を決めているが、“得点者”の数は前者が10人で、後者は9人。前線の選手だけでなく、あらゆるポジションの選手が得点をマークしている。複数得点を記録しているのはチェルシーでは3得点のFWロメル・ルカクだけ。マンチェスター・Cでは第3節アーセナル戦で2ゴールを決めたFWフェラン・トーレスのみとなっている。全員攻撃、全員守備のスペクタクルな展開が期待できそうだ。
■プレミアで2試合ノーゴールならグアルディオラ政権初
ただ、今季のマンチェスター・Cの攻撃は好不調の波が激しい。21日に行われたカラバオ・カップのウィコム・ワンダラーズ(3部)戦と15日のCLライプツィヒ戦では大量6得点を奪って勝利を収めているが、プレミアリーグでは前節サウサンプトン戦でスコアレスドロー。グアルディオラ監督が就任して以降、プレミアで2試合連続ノーゴールに終わったことは一度もない。また、ここまで5試合中、2試合を無得点で終えているが、リーグ戦で最後に開幕6試合のうち3試合で無得点を記録したのは、スチュアート・ピアース氏(現ウェストハムのコーチ)がクラブを率いていた2006年まで遡る。堅守チェルシーの壁を突破して負の記録を回避することはできるだろうか。
■古巣相手に4戦連続弾を狙うデ・ブライネ
マンチェスター・Cのケヴィン・デ・ブライネには、ある記録がかかっている。2012年から2年に渡り、チェルシーの所属選手だったデ・ブライネ。高評価を得ることができず、トップチームでは9試合しか出場機会が与えられないまま退団したが、古巣対決では結果を出している。プレミアでのチェルシー戦において、現在3試合連続で得点を決めているデ・ブライネ。プレミア最長記録は、2007年から2011年にかけて古巣ニューカッスルを相手に4試合連続ゴールを決めた、元ウェールズ代表FWクレイグ・ベラミー氏が保持している。ウィコム戦で今季初ゴールを記録したデ・ブライネは、その記録に並ぶことができるだろうか。
■予想オッズは?
日本時間24日現在、『ウィリアム・ヒル』はチェルシーの勝利に「2.7倍」、マンチェスター・Cの勝利に「2.7倍」、ドローに「3.2倍」というオッズを付けている。どちらが勝つか全くわからない試合だということが、オッズを見れば一目瞭然だ。公式戦での直接対決で3連勝中のチェルシーが優位と見ることもできるが、グアルディオラ監督率いるチームが、同じ相手に4連敗する姿も想像しがたい。枠内シュートわずか1本という低調なパフォーマンスに終わった前節サウサンプトン戦の後、“罪悪感”があるとまで口にしたグアルディオラ監督は、並々ならぬ思いでこの一戦に臨むはずだ。なお、両者のプレミアでの対戦は最近12試合に引き分けがなく(チェルシー5勝、マンチェスター・C7勝)、決着が付く可能性は高そうだ。実力伯仲のビッグクラブ同士の今季初対決は、どのような結末を迎えるのだろうか。
(記事/Footmedia)