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負けられない昨季王者のマンC…主力にケガが相次ぎ、ゲームプランの再考もあり得る?

2019.11.09

2位のマンチェスター・Cは首位のリヴァプールとの直接対決に臨む [写真]=Getty Images

 リヴァプールとは、今シーズンの開幕を告げる8月のコミュニティー・シールドで対戦して以来の顔合わせになる。当時の試合はPK戦の末に勝利。宿敵を前にして今シーズンの初タイトルを獲得した。しかし、3カ月ぶりの再戦に向けて、ペップ・グアルディオラ監督は頭のどこかで、こう考えているかもしれない。

 思っていたのとちがう、と。

 プレミアリーグ開幕11試合を終えて、首位リヴァプールとは勝ち点6差の2位。マンチェスター・Cがノリッジ戦(2-3)とウルヴァーハンプトン戦(0-2)で不覚をとったことで生まれた差だが、リヴァプールがここまで“しぶとい”チームだとも思っていなかったはずだ。第8節のレスター戦しかり、前節のアストン・ヴィラ戦しかり、彼らは後半アディショナルタイムの得点で3ポイントを手に入れた。開幕から10試合程度でこのような劇的勝利が2つもあるとは、グアルディオラといえども想定外だったに違いない。

■王者に影を落とす、負傷者の存在

[写真]=Getty Images

 もちろん、予期せぬ出来事と言えば、自チームのケガ人の多さに触れないわけにはいかないだろう。第4節のブライトン戦では、最終ラインのリーダー格であったアイメリク・ラポルテが負傷。長期離脱を余儀なくされると、ジョン・ストーンズも筋肉トラブルに見舞われて故障者リスト入り。一時的とはいえ、本職センターバックがニコラス・オタメンディ一人となってしまった。

 さらに、急造センターバックとして活躍していたロドリゴ・エルナンデスと、左サイドバックのファーストチョイスだったオレクサンドル・ジンチェンコまでもが負傷離脱。極めつけは、“守護神”エデルソンに発生したトラブルで、6日のチャンピオンズリーグ(CL)・アタランタ戦で筋肉に違和感があったとして、前半45分間の出場にとどまった。その試合後、グアルディオラ監督が「大ケガのリスクを避けるための交代」と語ったように、重傷ではない模様だが、守護神を欠いてリヴァプールとの大一番に臨むとなれば、ラポルテの不在以上に大きな痛手となる。

 最後尾からのビルドアップが生命線である“ペップ・サッカー”において、中長距離のパスをつなぐことの出来るエデルソンは欠かせない存在だ。第2GKのクラウディオ・ブラボも足元の巧さに特長があるものの、パスの飛距離と正確性ではブラジル代表GKの足元にも及ばない。リヴァプールの十八番である強烈なプレッシングをいなすためにも、エデルソンの“左足”は欠かせない武器である。それが使えないとなれば、指揮官はゲームプランを再考しなければならないだろう。

■質、量ともに世界最高峰の攻撃陣

[写真]=Getty Images

 一方で、攻撃陣の破壊力は今シーズンも健在だ。昨シーズン、リーグ最多の95得点を挙げた勢いそのままに、今シーズンも現時点でトップの34得点をマーク。1試合平均3ゴール以上をたたき出している。セルヒオ・アグエロはここまでリーグ2位タイの9ゴール、ラヒーム・スターリングはリーグ5位の7ゴールと、両者ともに好調を維持。さらにケヴィン・デ・ブライネは2位の倍以上にあたる9アシストを記録し、リーグトップに立っている。彼らが繰り出す攻撃は質、量ともに世界最高峰で、今回の一戦でも間違いなくカギを握る選手たちだ。

 となれば、攻めて、攻めて、攻めまくる――。マンチェスター・Cにはそんな姿を期待したいところだが、グアルディオラ監督はゲームのリズムを乱すようなプレーは望んでいないだろう。攻め急ぎすぎるとミスは自然と多くなり、攻守の切り替えが頻発する。そのような状況はむしろ、リヴァプールにとって好都合。カウンターの餌食になることだけは絶対に避けなければならない。

 重要なポイントはやはり、相手にボールを渡さないことで、この試合でも自分たちが出来る限り長くボールを保持することに重きを置くだろう。そのためには、ボールを巧みに回すことと同時に、相手からボールを奪い返すことが大事になってくる。

 そこで浮上するキーマンが、ベルナルド・シウヴァだ。今年1月に本拠地エティハド・スタジアムで行われたリヴァプール戦では、1人で13.7kmを走破。ピッチ上のいたるところでプレッシャーをかけ続け、相手の自由を奪った。開幕から無敗街道を歩んでいたリヴァプールに初黒星をつける立役者となったのは、間違いなく彼だった。今シーズンも開幕から無敗を貫く宿敵を止めるためには、“走れるファンタジスタ”の活躍が必至。前節のサウサンプトンで筋肉を傷めたダビド・シルバにも欠場の可能性があるため、デ・ブライネとのコンビで中盤を制圧することが期待される。

 今回は、優勝を争う直接にして唯一のライバルとの“シックスポインター”。6ポイントのビハインドを背負うマンチェスター・Cは、負ければリーグ3連覇達成に赤信号が灯る。まさに必勝が求められるゲームだが、敵地アンフィールドは大の苦手としており、リーグ戦では2003年5月の白星以来、16試合連続で勝てていない。国内のアウェイスタジアムでの未勝利記録としてはクラブワーストになる。また試合間隔もリヴァプールに比べて1日短く、ミッドウィークのCLから中4日、しかもホーム2連戦となる相手に対して、マンチェスター・CはCLから中3日でのアウェイ2連戦となる。

 周囲は“絶対に勝たなければならない試合”だと意気上がるが、明らかに不利な状況で迎えるゲームでもある。そのためか、グアルディオラ監督は「もちろん勝利を目指すが、勝たなければならない試合だとは思わない。この先リヴァプールがアンフィールドで勝ち続けるかどうかは分からないからね」と冷静なコメントを残している。

 激戦を前に猫をかぶっているだけかもしれないが、昨シーズンは最大で「7」あった勝ち点差を逆転してリーグ連覇を達成してみせた。その実績があるからこそ、ホームでのリターンマッチまでに今以上の差をつけられないことが何より重要だと考えているのかもしれない。いずれにせよ、ペップはどんな策を選手たちに授けてくるのか。勝敗はもちろんのこと、世界のサッカーマニアたちは指揮官の一挙手一投足に注目している。

(記事/Footmedia)

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