2019.08.31

186回目の“ノース・ロンドン・ダービー”を制すのは…? 注目ポイントや気になるデータを紹介

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 今シーズンもいよいよ、このビッグマッチが近づいてきた。9月1日に行われるプレミアリーグ第4節では、アーセナルとトッテナムによる“ノース・ロンドン・ダービー”が開催される。舞台となるのは、アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアムだ。


■今季の戦いぶり

 今から110年前、1909年12月4日の初対戦から数えて、公式戦通算186回目となる“ノース・ロンドン・ダービー”。因縁のライバルが相手とあって“絶対に負けられない”一戦だが、両チームともに前節を落としたため、いつも以上に勝ち点3が欲しいゲームとなる。

 ウナイ・エメリ体制2年目を迎えたアーセナルは、ニューカッスル、バーンリーを相手に勝利を収め、プレミアリーグでは10年ぶりの開幕2連勝を達成。勢いに乗ったまま、リヴァプールとのアウェイゲームに臨んだが、欧州王者に力の差を見せつけられて1-3で敗れた。新戦力のダニ・セバージョスをトップ下に置く「4-3-1-2」を採用したが不発に終わり、指揮官の采配には一部で批判の声もあがっている。

 対するトッテナムも、昇格組のアストン・ヴィラを迎えた開幕戦こそ逆転勝利を収めたが、第2節はマンチェスター・Cに2-2のドロー、前節はニューカッスルに0-1で敗戦と、2試合続けて勝ち星に見放されている。とりわけニューカッスル戦は、ホームで約80パーセントのボール支配率を記録しながら、枠内シュートは相手の3本を下回る2本に終わり無得点。マウリシオ・ポチェッティーノ監督のキャリア通算500試合目を勝利で飾れず、今後に不安を残す結果となった。

■期待がかかる両エースと新戦力たち

オーバメヤン ケイン

[写真]=Getty Images

 嫌な流れを払しょくしたい両チームにおいて期待がかかるのは、やはりエースだろう。アーセナルのピエール・エメリク・オーバメヤンは、昨シーズンの本拠地ダービーで先制点を含む2得点を挙げて勝利の立役者となった。一方でトッテナムのハリー・ケインも、プレミアリーグのアーセナル戦は出場9試合で9得点と相性抜群。前節は揃ってノーゴールに終わったため、今週末はチームの勝利に直結する活躍が求められる。

 さらに、新戦力のパフォーマンスも勝敗を左右する重要なポイントとなりそうだ。アーセナルで注目したいのは、クラブ史上最高額の移籍金で加入したニコラ・ペペ。リヴァプール戦で初先発を果たすと、今や“世界最高のセンターバック”となったフィルジル・ファン・ダイクを抜き去るなど、自慢の快足と高いドリブルスキルを披露。決定機を逸したことでヒーローになり損ねたが、試合を重ねるごとにフィットしており、新たな“ダービー男”の誕生を予感させる。

 一発のカウンターを狙ったリヴァプール戦とは違って、今節はダービーマッチであり、ホームで行われる大一番。エメリ監督はよりオフェンシブに戦うことが予想され、アレクサンドル・ラカゼット、オーバメヤン、ペペの新3トップを試合開始から採用する可能性が高い。彼らをD・セバージョスや戦列復帰が予想されるメスト・エジルが操るのか、あるいは好守のバランスを考慮して、グラニト・ジャカ、マテオ・ゲンドゥージ、ルーカス・トレイラの3枚で構成するのか、中盤の人選も試合の鍵を握りそうだ。

 スタメンの選考に頭を悩ませるのは、ポチェッティーノ監督も変わらない。チームの司令塔であるクリスティアン・エリクセンはピッチに立てば間違いなく攻撃を活性化させるが、去就問題が立ちはだかり、すんなりと先発起用できない状況にある。一方で、ハムストリングを痛めて欠場していたデレ・アリがチーム練習に復帰。ソン・フンミンの“速さ”、ルーカス・モウラの“巧さ”に加えて、アリの“高さ”が加われば、トッテナムの攻撃は脅威を増すが、彼らを活かすも殺すも、やはりゲームメイカーの出来にかかってくる。

 ニューカッスル戦では、今夏の移籍最終日に加入したジオヴァニ・ロ・チェルソがハリー・ケインのあわやPKというシーンを演出。途中出場ながら存在感を見せた。加入して間もないレフティーをダービーという舞台で先発起用するのはリスクが高いため、ベンチスタートとなることが濃厚だが、同じ新戦力のタンギ・エンドンベレは欠場が濃厚となっており、ロ・チェルソにかかる期待は小さくない。

■データ上有利なのは……

 直近の対戦成績を振り返ってみると、プレミアリーグでの最近10対戦は、トッテナムが3勝5分け2敗と勝ち越しに成功。しかし、エミレーツ・スタジアムで勝利の凱歌をあげたのは、過去2シーズン連続でアーセナルだった。

 また、プレミアリーグにおける“ノース・ロンドン・ダービー”でアウェイチームが勝ったのはここ17対戦で1度だけ(2014年3月にアーセナルがトッテナムの敵地で1-0の勝利)と、圧倒的にホームチームが優位な立場にある。加えて、アーセナルは9月に滅法強く、同月の勝利数(通算60勝)と勝率(61%)はいずれもプレミア歴代ベストを誇る。チームの実力や現状が全くあてにならないのがダービーマッチとはいえ、アーセナルにとっては心強いデータだろう。

 いずれにしても、「アイツだけには負けられない」という感情論だけではなく、優勝やトップ4を狙うのであれば連敗は回避すべき最優先事項になる。それ故、勝利を狙う者同士の熱く、激しいバトルになること請け合いだ。伝統のダービーを制するのは、はたしてどちらか。試合終了のホイッスルが鳴るまで目が離せない。

(記事/Footmedia)

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