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毎年ケガ人が続出するアーセナル、藁にもすがる思いで芝にすがる

2016.10.19

トレーニングを行うアーセナルの選手。今年から練習場をハイブリッド芝に貼り替えたという [写真]=Arsenal FC via Getty Images

 毎シーズン、ケガ人の多さに悩まされているアーセナルだが、天然芝と人工芝の「ハイブリッド芝」を練習場の全ピッチで導入し、対策を講じていたことが明らかとなった。17日付けのイギリス紙『サン』が報じている。

 同紙によると、アーセナルはパリを拠点とするテクノロジー企業「ナチュラルグラス」が開発したエアーファイバー(AirFibr)という芝に貼り替えたという。AirFibrは、粒上の天然コーク、合成樹脂のマイクロファイバー、細かい粒子のけい砂をブレンドした特別な土をベースにして天然芝を育てたもので、耐久性に優れ、芝がぬかるむことがない。そしてコークが衝撃を吸収するため、ケガのリスクを20パーセントから40パーセント程度、軽減できるという。

 AirFibrは現在、レアル・マドリードの本拠地サンティアゴ・ベルナベウの他、ユーロ2016の開催地となったリヨン、トゥールーズ、サンテティエンヌ、ボルドーの各会場で導入されているが、アーセン・ヴェンゲル監督は2年前からGKの練習エリアでこのハイブリッド芝を採用。そして、今年になって58ヘクタール(東京ドーム約12個分)という広大な練習場の芝の全てをAirFibrに貼り替えることを決断したという。なおプレミアリーグでは、アーセナルの他にウェストハムがAirFibrを採用している。

 プレミアリーグの負傷情報をまとめたサイト『Premier Injuries』によれば、過去5シーズンにおける第7節終了時点での平均負傷選手数は、アーセナルが断トツでトップの14.2人。これは、リーグ最少を誇るサウサンプトン(6.6人)の2倍以上になる。また年間通しての負傷選手数でも、アーセナルは2014-15シーズンに過去5シーズンで最多の23人を記録している。

 ケガ人を減らすため、新たなチームスタッフを迎え入れるなど、あらゆる努力を重ねているヴェンゲル監督だが、ハイブリッド芝の導入で積年の悩みから解放されるだろうか。

(記事/Footmedia)

By Footmedia

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

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