アーセナルへの移籍が決まったFW浅野拓磨 [写真]=Getty Images
3日、噂されていた日本代表FW浅野拓磨(サンフレッチェ広島)のアーセナル移籍がついに内定した。契約交渉が合意に達し、さらにメディカルチェックにも合格したという。
昨年、日本代表としてデビューを果たし、来月にはリオデジャネイロ・オリンピックに出場するチームで主力となることが期待されている。
しかし、そこで問題になってくるのは労働許可証の問題だ。
イングランド・プレミアリーグでは、EU外国籍の選手については契約を一部制限しており、労働許可証を獲得しない限りプレーすることはできない。
その条件は以下のとおりである。
・選手は過去2年の間、少なくとも代表チームの試合の75パーセントでプレーしている
・その代表チームは、過去2年間のFIFAランキングで平均70位以上でなければならない
(これらは変更に向けて動きがあるが、まだ適用されていない)
この条件によって、これまでに宮本恒靖氏、三都主アレサンドロ、家長昭博などの移籍が断念されているほか、宮市亮も一年の修行を余儀なくされた。
それを考えれば、これまで代表戦5試合に出場したのみである浅野に関しては、許可証がスムーズに与えられる可能性は低いことがわかる。
これまでアーセナルでは、ガブリエウなどがアーセン・ヴェンゲル監督の推薦状を受けて特例措置を認められていることから、ゼロではない。ただ、欧州での実績がない浅野はより難しくなることが予想されている。
なお、この労働許可証取得についての責任はすべてクラブにあるため、万が一不可能であった場合も救済はなく、契約解除はできない。したがって、取得ができなかった場合、浅野はアーセナルに近しい関係がある欧州のクラブにレンタル移籍するという形になるだろうと推測されている。
かつてアーセナルではベヴェレン(ベルギー)が提携先として有名であったが、2010年にクラブ自体が解散、合併していることから、現在は「ここ」というレンタル先はない。
浅野がプレーする場所はイングランドなのか、それともドイツやオランダなどになるのだろうか?
アーセナルに残るにしても、あるいは他のクラブにレンタル移籍するにしても、今後数カ月の動きは大きな注目になりそうだ。
(記事提供:Qoly)