レスターの初優勝に大きく貢献したFWジェイミ・ヴァーディ [写真]=Getty Images
プレミアリーグ初制覇を成し遂げた日本代表FW岡崎慎司所属のレスターで副会長を務めるアイヤワット・スリヴァッダナプラバ氏が、同クラブのエースであるイングランド代表FWジェイミー・ヴァーディがチームへ加入した頃のエピソードを明かした。タイ誌『A Day』が報じている。
2012年にアマチュアのフリートウッド・タウンからレスターへとやってきたヴァーディ。それからわずか数年でプレミアリーグを代表するストライカーになった。
しかし、オーナーを務める富豪ヴィチャイ・スリヴァッダナプラバ氏の息子であるアイヤワット副会長によれば、加入当初の同選手はいきなりお金を得たことでライフスタイルを崩していたのだそうだ。同副会長は、次のようにヴァーディの過去について語っている。
「我々が彼を買った日、彼は私を呼んで『人生を変えてくれてありがとう』と言ったんだ。彼はそれまで、これほどのお金を得たことはなかった。ヴァーディは天にも昇るような気持ちだったのだよ。チャンピオンシップ(2部)でプレーするために来たが、それは彼に毎日酒を飲ませるという結果になってしまったのだ。どうしていいのかわからなかった」
「私は、彼が二日酔いで練習に来たということを誰かから聞いた。それまで、そのようなことになっているとは知らなかった。自ら彼と話しに行き、そして聞いたんだ。『君はこんなことをしてキャリアを終わらせたいのか? こんなことをするためにここに居たいのか? 我々は君との契約を解除して、放出するだろう。これ以上いいキャリアを歩めるとは思わないことだ』」
「彼は、『人生をどう送っていいのかわからないんだ』と話していた。このような大金を稼いだことは、今まで一度もなかったからだ。私は彼に尋ねた。『君の夢は何だ? そして、人生はどのようにあるべきだと思っているんだ? ちょっと気をつけて考えてみてくれ。どのようにしてクラブの役に立てるのかについて』」
「そのあと、彼は酒を止めた。トレーニングにも一生懸命取り組み始めた。彼のフィジカルは今ほど良くはなかった。ヴァーディが爆発的な進歩を遂げたことを知っている。しかし、我々はこれほどまでになるとは思っていなかったよ」
(記事提供:Qoly)